レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2021/01/13 16:48
- 更新日時
- 2021/01/13 17:05
- 管理番号
- 2020-事例14
- 質問
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解決
昭和30年代、おつりが足りないときに店から渡された「おつりガム」について知りたい。
- 回答
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昭和30年代半ば、空前の好景気及び自動販売機や公衆電話の普及等によって、「一円玉ききん」と呼ばれる事態が起こった。造幣局では昭和36年から3か年計画で貨幣製造設備の拡充に着手したが、需要に追い付かず、民間の工場や刑務所に外注するほどだったという。そのため銀行は一円硬貨への両替に対応することが困難になり、小売業者はおつりに必要な数の一円硬貨を調達できなくなった。「おつりガム」はそうした状況のなかで、チューインガムのハリスが「おつりガム」と包装紙に書いた一枚一円のガムをスーパーマーケットや駅売店向けに売ったもので、昭和38年には東京だけで月に250万枚が出るほど好評だったという。
- 回答プロセス
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「おつりガム」が登場した背景を調べるために新聞記事データベースで検索したところ、昭和30年代半ばに補助通貨が不足し増産されたことがわかった。そのうえでその当時の歴史や世相に関する資料や貨幣に関する資料にあたった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 貨幣.通貨 (337 10版)
- 日本史 (210 10版)
- 参考資料
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- 『造幣局百年史』大蔵省造幣局/編集 1976年(宮城県図書館所蔵)
- 『日本貨幣史概説』久光重平/著国書刊行会 1996年
- 『明治大正昭和世相史』加藤秀俊[ほか]/著社会思想社 1979年
- 『昭和史全記録』毎日新聞社 1989年
- 『暮しの手帖72号1963-12』暮しの手帖社 1963年
- 『通貨の日本史』高木久史/著中央公論新社 2016年
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『国立国会図書館デジタルコレクション』(2020年3月7日アクセス)
http://dl.ndl.go.jp/
- キーワード
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- おつり
- 一円硬貨
- 貨幣
- 昭和史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000292301