レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2019/01/23 10:21
- 更新日時
- 2019/01/23 14:19
- 管理番号
- 横浜市中央2536
- 質問
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解決
江戸六組飛脚問屋の場所がわかる資料はあるか。
- 回答
-
江戸六組飛脚問屋の所在が記載されている資料としては、以下のようなものがあります。
1『諸問屋名前帳 細目 四 (旧幕引継書目録6)』国立国会図書館参考書誌部/編
国立国会図書館 1964 p39-p49
江戸六組飛脚問屋の組ごとに業者名と所在地がわかります。『諸問屋名前帳』の原本は
国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開されています。
タイトル「諸問屋名前帳 57巻. [57] 六組飛脚屋」
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2548778?tocOpened=1
2『江戸の飛脚 人と馬による情報通信史』巻島 隆/著 教育評論社 2015 p76-p79
寛政元年に公認された際の江戸六組飛脚仲間の一覧表があり、仲間別に業者名・所在地
(計193名)がわかります。
3『近世交通史料集 7』児玉幸多/校訂 吉川弘文館 1974 p109-p 114
天明九年の「六組飛脚屋旧記 坤」があり、天明九年の組・所在地・業者名(計194名
※「合計合わず」とあり)がわかります。
4『新修港区史』東京都港区/編 東京都港区 1979 p261-p273
『諸問屋名前帳』から港区に該当する地域の商店を抽出し、町ごとの分布を調べています。
六組飛脚問屋全82件のうち、半数近い36件が桜田地域(伏見町18件など)11件が赤坂地域
(裏伝馬町1丁目5件など)に集中していることがわかります。
5『江戸・商家・商人名データ総覧 全7巻』田中康雄/編 柊風舎 2010
住所の記載はありますが、商人名の五十音順なので、業種別で探すには、業種または出典記号で
探す必要があります。
なお、当館所蔵資料は上記のものですが、『江戸・商家・商人名データ総覧 第7巻』
田中康雄/編 柊風舎 2010の典拠資料によれば、業種「六組飛脚問屋」の資料は6点あります。
(p 338-p 339)
そのうち所在がわかるものは、上記2、3と『江戸六組飛脚屋仲間』(嘉永6年 国文学研究資料
館史料館所蔵)、『江戸六組飛脚屋仲間』(安政元年 逓信総合博物館所蔵)、『江戸六組飛脚屋
仲間』(万延元年 逓信総合博物館所蔵)の5点です。
また、『大江戸商い白書 数量分析が解き明かす商人の真実』(山室恭子/著 講談社 2015)
では『江戸・商家・商人名データ総覧』を使い分析しています。p71-p73では「飛脚」は「特化
型」であるとし「番組編成はおこなっているが、地域分割はおこなわず、店舗は営業に便利な特定
地域に集中している。」とあります。特徴の記述には「六組飛脚屋参勤 交代の出立街道筋に集中
して立地している。行列の荷物運びという職種にまさにふさわしいロケーションである」とありま
す。
p86-p87には「地区別×業種別 店舗数」(割合)があり、それによれば、飛脚屋の94.8%が
「日本橋南・日本橋北・芝愛宕下・芝高輪辺(切絵図区切り)」に集中しています。
※インターネット情報の最終確認日は平成31年1月13日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 8版)
- 交通史.事情 (682 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 歴史
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000250526