レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年02月26日
- 登録日時
- 2017/03/16 08:59
- 更新日時
- 2022/12/08 15:04
- 管理番号
- 0131224721
- 質問
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解決
昭和初期に高崎市東町にあった製糸工場について知りたい。名称は不明である。写真があればなお良い。
- 回答
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お探しの製糸工場は小口(おぐち)組製糸工場と思われます。
「新編高崎市史 通史編 4巻」によると、信州の岡谷を本拠とする製糸業の小口組が大正13年に東町(赤坂村)の旧龍栄社工場(井上保三郎らが設立した製糸工場)を買収し同組高崎工場として開業したものの、昭和8年に経営破たんに追い込まれたとのことです。また、同工場の位置は現在の東町労使会館付近との記述もありました。
以下、当館所蔵の参考資料になります。
新編高崎市史 通史編4巻
信州系製糸の進出と絹糸紡績会社 p.499-502
“赤坂村(東町)にあった小口組高崎工場”写真 p.501
※写真の出典は『高崎大観』となっている。
角川日本地名大辞典 10巻
“赤坂町”の項に「明治12年小口組製糸工場が操業開始」との記述 p.69
“東町”の項に「小口製糸工場は大正13年長野県から進出」との記述 p88-89
高崎市史 下巻
“小口組高崎製糸所 赤坂村”の項に龍栄社を買収、大正13年に事業開始の記述 p.342
高崎大觀
小口組高崎製糸所(口絵写真)
五工業 総説
小口組高崎製糸所 p.105
- 回答プロセス
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工場の名称が不明であるため、まずは「新編高崎市史 通史編4巻」の“蚕糸・織物業の発展”の項を確認、小口組高崎工場の記述と写真を発見。
質問者に確認したところ、これであるとのことであった。
以下の資料には記述が見当たらなかった。
群馬県蚕糸業史 上下巻
群馬の生糸
群馬の地場産業
近代群馬の蚕糸業
群馬県史 資料編 23・24巻
新編高崎市史 資料編10巻
製糸業近代化の研究 山本三郎著 群馬県文化事業振興会 1975
第2章群馬県明治期製糸業の一面 3その他各郡の製糸工場
(1)高崎と群馬郡
表Aの3 群馬郡の製糸工場 p.93-99
高崎の製糸工場多数記載されているが、小口組製糸工場見あたらず。
- 事前調査事項
- NDC
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- 蚕糸業史.事情 (632 10版)
- 参考資料
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高崎市市史編さん委員会 編 , 高崎市. 新編高崎市史 通史編 4 (近代現代). 高崎市, 2004.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007511756-00 (当館資料番号 117143933) -
「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編纂. 角川日本地名大辞典 10 (群馬県). 角川書店, 1988.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001920928-00 , ISBN 4040011007 (当館資料番号 111211280) -
高崎市 編纂. 高崎市史 下巻. 高崎市, 1927.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008522977-00 (当館資料番号 111032488) - 白石一/編纂. 高崎大觀. 高崎大觀刊行會, 1928.1. (当館資料番号 111298758)
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高崎市市史編さん委員会 編 , 高崎市. 新編高崎市史 通史編 4 (近代現代). 高崎市, 2004.
- キーワード
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- 蚕糸業-高崎市
- 小口組製糸工場
- 小口製糸工場
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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2020.10.18:「製糸業近代化の研究」を回答プロセスに追加。
2022.12.8:「高崎大觀」を回答に追加。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000211992