レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20211006
- 登録日時
- 2022/11/19 15:26
- 更新日時
- 2023/01/19 12:22
- 管理番号
- 北広島町2021-03
- 質問
-
解決
島根県公式観光情報サイト「しまね観光ナビ」内に阿佐山(瑞穂町)の紹介ページがある。
https://www.kankou-shimane.com/destination/21285
その紹介文の中に阿波の斎部族(いんべぞく)が麻や木綿を植えていたことが「麻山」と名付けられた始まりという記述がある。この土地と斎部族がどのような関りをしていたのか知りたい。
また、サイトの作成者がどの文献を参考に紹介文を書いたのかも知りたい。
- 回答
-
漢字は忌部(いんべ)と異なるが以下の2冊に記載があった。
『角川日本地名大辞典 32 島根県』「角川日本地名大辞典」編纂委員会,角川書店,1979
p73 「山名は古代阿波忌部族の入植にちなんで、麻山とつけられたもののようである。」
『石見町誌 (上)』石見町誌編さん委員会,石見町,1972
p396 「忌部族の殖産 この時代から平安初期にかけて当地方の殖産に指導的立場をとったのは阿波の忌部族だという。」
ほかp396~399にかけて忌部族が進出して稲以外の作物としての粟、衣料としての麻の作付指導を行っていたという記述がある。
サイト作成者が参考にした文献は問い合わせの結果、確定的ではないが『角川日本地名大辞典 32 島根県』の可能性があるという回答が得られた。
- 回答プロセス
-
館内の郷土資料の棚から、島根県、広島県の阿佐山周辺の自治体についての資料を中心に調査した。
『石見町誌 (上)』石見町誌編さん委員会,石見町,1972
p396~399
漢字は忌部(いんべ)と異なるが「忌部族の殖産」という章がたてられ、忌部族が広島、島根に入植してきたことが記述されている。
記載のなかった資料
『大朝町史 上巻』大朝町史編纂委員会,大朝町,1978
『瑞穂町誌 第二集』瑞穂町教育委員会,瑞穂町教育委員会,1966
『瑞穂町誌 第三集』瑞穂町教育委員会,瑞穂町教育委員会,1976
『西中国山地』桑原良敏,渓水社,1982
阿佐山に関する記述(標高・特徴など)はあるが、斎部族との関係性への言及はない。
「しまね観光ナビ」については、問い合わせ先として記載のあった邑南町役場商工観光課へ問い合わせを行った。
担当者の変更で、実際に参考にした文献は確定できないが、おそらく『角川日本地名大辞典 32 島根県』という回答が得られた。
所蔵している資料なので、阿佐山の項目に忌部族に関する記述があることを確認した。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 中国地方 (217 10版)
- 日本 (291 10版)
- 参考資料
-
-
石見町誌編纂委員会 編 , 石見町誌編纂委員会. 石見町誌 上巻. 石見町, 1972.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I069412284-00 -
「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編. 角川日本地名大辞典 32 (島根県). 角川書店, 1979.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001414381-00
-
石見町誌編纂委員会 編 , 石見町誌編纂委員会. 石見町誌 上巻. 石見町, 1972.
- キーワード
- 照会先
-
- 邑南町役場商工観光課
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000324343