レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/05/20
- 登録日時
- 2021/06/02 00:30
- 更新日時
- 2021/08/19 11:53
- 管理番号
- 9595223
- 質問
-
解決
中国の官位、七品・八品について読み方を知りたい。
- 回答
-
中国の官位のうち、七品、八品の読み方について資料1と2に、七品について資料3に記載がありました。
資料4~6は、「品」の部分の読み方のみの記載ですが、参考としてお知らせします。
「ひん」「ほん」両方の読み方があり一定しないようです。
【 】内は国立国会図書館請求記号です。
資料1
中川忠英 編, 石崎融思 等 画『清俗紀聞』寛政一一刊
* 巻三の補子の図版に、「文七品」、「文八品」とある横に、変体仮名で読みの記載があります。
* 以下のデータベースで本文画像の閲覧が可能です。
◇新日本古典籍総合データベース( https://kotenseki.nijl.ac.jp/ )所収
味の素食の文化センター所蔵本での該当箇所のURL:
https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100249546/viewer/126
◇国立公文書館デジタルアーカイブ( https://www.digital.archives.go.jp/ )所収
巻三のURL(該当箇所は3/51):
https://www.digital.archives.go.jp/img/4301829
簿冊詳細のURL(「関連事項」に概要説明あり):
https://www.digital.archives.go.jp/file/1795283
* 書誌事項の記載は、日本古典籍総合目録データベースの著作詳細( http://dbrec.nijl.ac.jp/KTG_W_37763 )を参照しています。
資料2
中川忠英 著, 孫伯醇, 村松一弥 編『清俗紀聞 第1 (東洋文庫 ; 62)』平凡社, 1966【382.22-N313s-h】
* 資料1でご紹介した『清俗紀聞』巻三の補子の図版についての説明があり(pp.159-160)、変体仮名ではなく平仮名で「ぶんしちひん」、「ぶんはつぴん」との記載があります。本文ではなく振仮名のため、促音と考えられる「つ」も小書きされず、同じ文字サイズで表記されています。
資料3
『新釈漢文大系 第17巻』明治書院, 1961【082-Si498】
* 欧陽脩の漢詩「上范司諫書」の項(pp.317-328)に、「司諫七品官爾」(p.318)、「夫七品之官」(p.321)の文言があり、読下し文の「七品」にはいずれも「しちほん」の振仮名が付されています。
資料4
『続国訳漢文大成. 経子史部 第11巻』国民文庫刊行会, 昭4【654-56】
* 『国訳資治通鑑』の巻で、p.326に「六品・七品は綠を服し、八品は靑を服し」、p.648に「七品は淺綠を服し、竝に銀帯、八品は深靑を服し」の記載があり、七品、八品の「品」の横にはいずれも「ほん」の振仮名があります。その他の箇所にも官位の品に「ほん」の振仮名が付されているのが散見されます。
* 国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開しています。
p.326のURL:https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1239984/172
p.648のURL:https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1239984/333
* 経子史部第8巻も『国訳資治通鑑』で、p.660の「武官の八品將軍已下」においても、「品」には「ほん」の振仮名が付されています。
該当箇所のURL:https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1239965/336
資料5
国民文庫刊行会 編『国訳漢文大成 [第2] 第7巻』東洋文化協会, 1956【082-Ko548-K】
* 『国訳唐宋八家文』の上巻で、p.366に「舊制に、拾遺を以て八品の淸官と爲す」の文言があり、「品」の横に「ひん」の振仮名が付されています。
* 国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開しています。
該当箇所のURL:https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1912919/199
資料6
『中国現代文学選集 第5 (郭沫若・郁達夫集)』平凡社, 1962【928-Ty9962】
* p.162に「七品小京官(品は官吏の等級。九品まであった。小京官は北京にいる七、八品の官吏をいう)」とあるうち、「七品小京官」中の「品」には「ひん」の振仮名が付されています。
* 国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館内/図書館送信参加館内公開)
〔主な調査済み資料・ウェブサイト〕
近藤春雄 著『中国学芸大事典』大修館書店, 1978.10【GE8-55】
孟慶遠 [ほか]編著, 小島晋治, 立間祥介, 丸山松幸 訳『中国歴史文化事典』新潮社, 1998.2【GE8-G7】
吉田誠夫 編『中国職官辞典 : 秦から南宋まで』日外アソシエーツ, 2020.7【A112-M96】
東川徳治 著『中国法制大辞典』燎原, 1979.6【A112-E49】
支那研究会 編『最新支那官紳録』支那研究会, 1918【282.203-Si458s】
* 「前淸文官々等表」(pp.58-64)、「前淸武官々等表」(pp.65-66)が収録されています。
* 国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開しています。
文淵閣四庫全書オンライン版 ※当館契約データベース
Japan Knowledge Lib ※当館契約データベース
* 辞書・事典類のほか、平凡社の東洋文庫772冊が収録されており、全文検索が可能です。
ウェブサイトの最終アクセスは2021年5月18日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
一品~六品、九品については確認できました。
『中国文化史大事典』大修館書店 2013.5
『日本大百科全書』小学館 1985.11
『日本国語大辞典 第1巻 第2版』小学館 2000.12
『日本国語大辞典 第10巻 第2版』小学館 2001.10
『日本国語大辞典 第6巻 第2版』小学館 2001.6
『日本国語大辞典 第5巻 第2版』小学館 2001.5
『大漢和辞典 2』大修館書店 1966
『大漢和辞典 1』大修館書店 1996
(その他調査済資料)
『中国思想文化事典』
『新編東洋史事典』
『日本古代官職辞典』
『中国歴代官職辞典』
『中国官職辞典』
『中国の文明 北京大学版 3』
- NDC
-
- 中国 (222 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 人文(レファレンス)
- 調査種別
- 所蔵機関調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000299670