レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年09月5日
- 登録日時
- 2021/09/17 16:17
- 更新日時
- 2021/09/19 09:25
- 管理番号
- 県立長野-21-129
- 質問
-
解決
『信濃実業新聞』の所蔵状況を教えてほしい
- 回答
-
当館では原紙での所蔵をしていない。
マイクロフィルムも「東大明治新聞雑誌文庫所蔵長野県関係(明治大正)マイクロ版」に収められている部分のみの所蔵となっている。
「東大明治新聞雑誌文庫所蔵長野県関係(明治大正)マイクロ版」マイクロフィルムに収められている期間は以下のとおり。
・明治24年9月1日(第194号)-明治29年10月31日(第253号) [第220-230号欠号]
発行所:長野県信濃国上水内郡長野町 表新道二千四百四十七番地 信濃実業新聞社 [明治24年9月1日(第194号)4ページ]
・明治29年3月3日(第94号)-明治29年4月24日(第136号) [欠けページあり]
発行所:長野県上田町八百三番地 信濃実業新聞社 [明治29年3月3日(第94号)4ページ]
ただし、明治24年の長野町発行の『信濃実業新聞』と明治29年上田町発行の『信濃実業新聞』に関係があるかは現状では確認できない。関連資料は下記のとおり。
・『上田市誌 近現代編4』上田市誌編さん委員会編集 上田市 2003【N221/175/17】
p.146「新聞発行」の目では、『信濃実業新聞』の文字は確認できませんが、「明治二十三年に「実業新聞」が発行されて、配布部数二四万部を数えます。」とあり。
・『地方別日本新聞史』日本新聞協会 1956【国立国会図書館デジタルコレクション 参加館限定】永続的識別子:info:ndljp/pid/2991990
明治24年長野町発行『信濃実業新聞』の紙名は明治24年11月に『東山自由新聞』に変遷している様子。
『信濃実業新聞』の発行状況に関しては、当館のレファレンス事例「明治時代に発行されていた『信濃実業新聞』について知りたい。」参照のこと。
- 回答プロセス
-
1 当館所蔵マイクロフィルムを確認する
当館の所蔵は「東大明治新聞雑誌文庫所蔵長野県関係(明治大正)マイクロ版」に収められている部分のみとなる。
収められている期間は以下のとおり。
・明治24年9月1日(第194号)-明治29年10月31日(第253号) [第220-230号欠号]
発行所:長野県信濃国上水内郡長野町 表新道二千四百四十七番地 信濃実業新聞社[明治24年9月1日(第194号)4ページ]
・明治29年3月3日(第94号)-明治29年4月24日(第136号) [欠けページあり]
発行所:長野県上田町八百三番地 信濃実業新聞社[明治29年3月3日(第94号)4ページ]
2 他館の所蔵状況を調べる
・「長野県郷土資料総合目録」※現在更新停止しているため、図書館への確認が必要。
「信濃実業新聞」、「信濃實業新聞」と検索するもいずれも該当するデータは表示されず【検索実行日 20021年8月28日】。
・『長野県公共図書館新聞雑誌総合目録 昭和58年12月31日現在』県立長野図書館編・刊 1986【N027/10】
p.13「信濃実業新聞」の項目を確認すると、当館以外に市立上田図書館に所蔵されていることがわかり、上田図書館には原紙での保存もあるとのこと。
電話で確認し、大きさを測ってもらった。
国立国会図書館サーチ
「信濃実業新聞」、「信濃實業新聞」と検索するもいずれも該当するデータは表示されず【検索実行日 20021年8月28日】。
ニュースパーク(日本新聞博物館)新聞閲覧室[最終確認日 2021年8月25日]
日本新聞協会の会員各社が発行する新聞133紙を1週間分と58社62紙のデータベースをご利用できる端末が1台があるとのことだが、それ以前の古い新聞の所蔵に関しえては確認できず。
3 調べ方を探す
「レファレンス協同データベース」
「信濃実業新聞」、「信濃實業新聞」と検索するもいずれも参考になるデータはなかった【検索実行日 20021年8月28日】。
「リサーチ・ナビ」
「明治・大正時代の主な新聞とその参考文献(関東以外の東日本)」に「信濃実業新聞」の記述はないが、いくつか文献が紹介されていた。
4 3のリサーチ・ナビで紹介されていた文献に当たる
『地方別日本新聞史』日本新聞協会編・刊 1956【国立国会図書館デジタルコレクション 参加館限定】
p.225-234「長野県新聞史」のp.228に『信濃実業新聞』に関する記述あり。
紙名が、明治23.3「信濃新報」→明治23.11「信濃実業新聞」→24.11「東山自由新聞」→廃刊と変遷していることがわかる。
5 当館所蔵マイクロフィルムを確認する
「東大明治新聞雑誌文庫所蔵長野県関係(明治大正)マイクロ版」所収の「信濃新報」、「東山自由新聞」を確認する。
「信濃新報」明治23年5月8日(第31号)-9月2日(第131号)
発行所:長野県信濃国上水内郡長野町 大字長野表新道二千四百四十七番地 信濃新報社[明治23年5月8日(第31号)4ページ]
「東山自由新聞」明治25年1月10日(第304号)-明治25年3月26日(第367号)
発行所:長野県信濃国上水内郡長野町 表新道二千四百四十七番地 東山自由新聞社[明治25年1月10日(第304号)4ページ]
紙面で確認したところ、社名は変わっていたものの、発行所の住所は一致していた。
6 当館所蔵の郷土資料を当たる
・『長野県政党史 下巻』丸山福松著 信濃毎日新聞 1928【】【国立国会図書館デジタルコレクション 参加館限定】
p.528[284コマ目]の「信濃新報発刊」の小見出しの部分に『信濃實業新聞』の文字が見え、創立者、主筆、紙名の変遷に関する記述がある。また、「二十八年上田に信濃實業新聞、二十九年實業新聞が生まれ」とあるが、両者の関係には言及していない。
・『長野県史』
通史編の索引巻から「信濃新報」、「信濃実業新聞」、「東山自由新聞」を含む近代編に当たる7-9巻の該当部分を確認したが、いずれも発行地、年代が異なり、『信濃実業新聞』に関係する記述は確認できなかった。
7 Webを使って情報を探す
(1)「信州サーチ」[信州ナレッジスクエア]で長野県に関わる資料を探す
「予報(新聞発刊のお知らせ)」[長野県立歴史館(文献史料) 収蔵品データベース掲載]
地域:更埴[現、千曲市]
和暦:明治28年10月
出所:信濃実業新聞社
となっているが、長野町発行の『信濃実業新聞』との関連は不明。
(2)郷土新聞「信濃毎日新聞データベース」で『信濃毎日新聞』の関連記事を探す
以下の記事が見つかったが、年代、発行地などから『信濃実業新聞』に関わる新聞を指すものではないと思われる。
「信濃新報(牛山才治郎・諏訪郡長地村)、発行。月3回」1901(明治34)年8月3日(土) 朝刊2ページ
「信濃実業新聞、発刊」1903(明治36)年2月11日(水) 朝刊2ページ
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本 (071)
- 参考資料
- キーワード
-
- 信濃実業新聞
- 新聞
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000304824