レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年11月09日
- 登録日時
- 2013/11/13 14:26
- 更新日時
- 2014/01/10 14:48
- 管理番号
- 島根参2013-11-001
- 質問
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解決
壁への落書きに関する判例がみたい。
- 回答
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回答プロセスのとおり、判例の調べ方を紹介しながら、有料データベース〔第一法規 判例体系・法律判例文献情報〕で判例検索した結果を紹介。
その結果のなかから、判例解説が掲載されている当館所蔵の法律雑誌【資料1~6】を提供。
また、刑法の260条(建造物等損壊及び同致死傷)、261条(器物損壊等)について解説のある【資料7】、貸出用のコンパクトな『六法』も提供。
<2014/1/10追記>
【資料8】p66~「他人のモノを壊すな」のなかで「器物損壊罪」「建造物損壊罪」について解説がある。p68では「Q15 街頭での落書きを器物損壊罪で取り締まっているニュースをよく見聞きします。落書きも「損壊」に含まれるんですか?」という質問に対して、「外壁やトンネル、車両などへの落書きでは器物損壊罪となり、建物や船舶への落書きは建造物損壊罪で処断されます。いずれにせよ、落書きを消す作業にかかった費用を弁償する、民事上の義務も生じる」「落書きを取り締まる目的のみに絞った条例を制定している地方自治体もある」との回答がある。
- 回答プロセス
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(1) どう判例にあたっていいかわからないという話もあっため、この事例に限らず、『隣り近所の法律知識 [2012]第2版』(自由国民社,2012)や『最新くらしの法律相談ハンドブック』(旬報社,2011)などで同じような事例をさがし、どのような対処方法があるか、どんな法律に違反があるか、その問題に関する判例が挙げられていればそれを参考に探す方法があるという話をする。
(2) 並行して、落書きに関する判例をさがすため〔第一法規 法律判例文献情報〕https://www.d1-law.com/(※契約必要 最終確認2014/1/10)で、フリーワード「壁」「落書き」で検索。→9件ヒット、そのうち、所蔵している法律雑誌を4件セレクト【資料1~4】
(3) 〔第一法規 判例体系〕https://www.d1-law.com/(※契約必要 最終確認2014/1/10)で、事項に、「落書」を入力しガイド検索 →「コンクリート塀への落書き」「ブロック塀への落書き」「ペンキによる落書」をセット →2件ヒット【資料5・6】
- 事前調査事項
- NDC
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- 法律 (320 8版)
- 憲法 (323 8版)
- 刑法.刑事法 (326 8版)
- 参考資料
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【資料1】 松尾誠紀 「公衆便所の外壁への落書きが建造物損壊にあたるとされた事例(平成18.1.17最高三小決)」
『ジュリスト』 1385号 2009.9.15 (p127~131) -
【資料2】 橋田久 「公園内の公衆便所の外壁にペンキで「反戦」等と大書した行為が建造物損壊に当たるとされた事例(平成18.1.17最高三小決) 」
『平成18年度重要判例解説〔ジュリスト臨時増刊1332〕』2007.4 (p172~173) - 【資料3】 藤井敏明「公園内の公衆便所の外壁にラッカースプレーでペンキを吹き付け「反戦」等と大書した行為が刑法260条前段にいう建造物の「損壊」に当たるとされた事例(平成18.1.17最高三小決)」 『ジュリスト』 1334 2007.5.1・15 (p227~228)
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【資料4】 門田成人「外壁の落書きによる建造物損壊罪(平成19.9.11広島高判)」
『法学セミナー』 53-2 2008.2 (p124) - 【資料5】 「(養護施設のコンクリート塀にスプレー式ペンキで落書した事例 昭和56年3月26日/福岡高裁)」 『判例時報』 1029号 (p132)
- 【資料6】 「(大学の校舎に対する学生のペンキによる落書事例 昭和50年8月29日/東京地方裁判所)」 『判例時報』 807号 (p56)
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【資料7】 大塚仁, 川端博 編. 新・判例コンメンタール刑法 6 (罪 3(230条-264条)). 三省堂, 1998.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002695734-00 , ISBN 4385311307 (当館請求記号 326/シ/6) -
【資料8】 長嶺超輝 著 , 落合洋司 監修. 罪と罰の事典 : 「裁判員時代」の法律ガイド. 小学館, 2009.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010045558-00 , ISBN 9784093877961 (p66~ 当館請求記号 326.4/ナ09/ ※質問当時未所蔵)
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【資料1】 松尾誠紀 「公衆便所の外壁への落書きが建造物損壊にあたるとされた事例(平成18.1.17最高三小決)」
- キーワード
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- 落書き
- 壁
- 法律
- 建造物損壊罪
- 器物損壊罪
- 不法行為
- 迷惑行為
- 刑法
- 民法
- 軽犯罪法
- 損害賠償
- スプレー
- ペンキ
- 塀
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000140432