このページではJavaScriptを使用しています。お客様の閲覧環境では、レファレンス協同データベースをご利用になれません。

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
千葉県立中央図書館 (2120001)管理番号
(Control number)
千県中参考-2016-44
事例作成日
(Creation date)
2017/03/18登録日時
(Registration date)
2017年03月19日 00時30分更新日時
(Last update)
2017年03月22日 09時32分
質問
(Question)
(1)金禄公債証書発行条例に基づいて華族各人が受け取った金額がわかる資料はあるか。
(2)華族の各家に仕えた家令・家扶の氏名がわかる資料はあるか。
回答
(Answer)
(1)
以下、華族の氏名別に金禄公債の金額を一覧できる資料を紹介します。ただし、すべての華族を網羅したことを明示している訳ではありません。

【資料1】『華族総覧』(千田稔著 講談社 2009)
p664-672「第3表 旧諸侯華族」
都道府県別・氏名別に家禄、賞典禄、公債、株券の金額・数量が載っています。
p674-679「第1表 旧公家」
爵位の別(または職業の別)・氏名別に家禄、賞典禄、公債、株券の金額・数量が載っています。情報の出所として『明治華族名鑑』が挙げられています。

【資料2】浜渕久志「昭和戦前期の大資産家像 企業者活動を中心に(1)」(『北海道情報大学紀要』9巻2号)p111-132
p123「表10 大資産家華族の資産額の推移および旧領地・石高・家禄・賞典録・金禄公債額」
氏名別に「金禄公債額」が一覧になっています。情報の出所は、石川健次郎「明治前期における華族の銀行投資」(『大阪大学経済学』22巻3号 1972) 表6 とされています。『大阪大学経済学』( http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00030111 )の当該巻号は、県立図書館では所蔵していませんが、国立国会図書館や県内の大学図書館で所蔵しています。

【資料3】後藤靖「日本資本主義形成期の華族の財産所有状況」(『立命館経済学』34巻6号)p703-742
p710「表6 第十五国立銀行高額出資者」
氏名別に「秩禄公債」の金額が載っています。
p726「表12-1 公卿の部 旧公卿の納税状況」
p729「表12-2 諸侯の部 旧大名の納税状況」
氏名別に「禄券高」が載っています。情報の出所は『華族年鑑』とされています。
p736「表13 上層華族の財産状況」
氏名別に「禄券額」が載っています。

【資料4】後藤靖「華族世襲財産の設定状況について」(『立命館経済学』37巻4・5号)p453-486
p470「表5 巨額設定者」
氏名別に「金禄」の額が載っています。
p474-486「付表 世襲財産設定状況」
氏名別に「禄券」(単位不明)の一覧が載っています。

なお、【資料4】には次のような記述がありました。以下、引用します。
p454「これらの論稿は特定の個別の華族の資産形成か、あるいはその投資活動を解明しようとしたものであり、華族全体の土地所有や公債所有まで含めた全財産の所有状況を明らかにしたものではない。もっとも、全華族の財産所有状況を明らかにする資料を入手することが困難であるという現況では、このことを解明することは不可能であることはいうまでもない。しかし、設定された華族世襲財産を分析することによって、ある程度まで推測することは可能である。(中略)個々人の設定状況を知る上では「官報」を利用する以外にはない。」

(2)
以下の資料に、華族の当主の氏名別に家令・家扶の氏名が載っています。いずれの資料も国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開されています。
【資料5】『華族名鑑』(西村隼太郎編 西村組出版局 1875)
同タイトルの複数の年版がありますが、本書は国立国会図書館デジタルコレクションで利用できる最も古いものです。
【資料6】『明治華族名鑑』(石井孝太郎編 深沢堅二 1881)

(インターネット最終アクセス:2017年1月31日)
回答プロセス
(Answering process)
(1)
まず「金禄公債証書発行条例」をインターネット検索して、次のウェブサイトを確認しました。
国立公文書館「公文書にみる日本のあゆみ」「明治9年(1876)8月 秩禄処分が行われる」
http://www.archives.go.jp/ayumi/kobetsu/m09_1876_03.html
「家禄賞典禄処分伺」という資料を取り上げて、「明治9年(1876)8月5日、太政官布告108号により、金禄公債証書発行条例が公布されました。華族・士族は家禄を、維新の功労者は賞典禄を政府から支給されていましたが、この家禄と賞典禄の支給をやめる代わりに(中略)金禄公債証書を交付することとしました。これを「秩禄処分」といいます(家禄と賞典禄をあわせて秩禄と呼びます)」と解説しています。

続いて、自館の蔵書検索システム、国立国会図書館サーチ及びCiNii Articlesで「華族」「家禄」「秩禄」「金禄公債」「氏名」「資本」「財産」等をキーワードに検索したところ、【資料1】から【資料4】に金額の記載が見つかりました。

(2)
自館の蔵書検索システムや国立国会図書館サーチで、「華族」「家政」「使用人」等をキーワードに検索しました。しかし次の論文を含め、関連情報は得られませんでした。
内山一幸「旧藩主家の家政と家令・家扶 旧柳河藩主立花家を事例に」(『日本歴史』699号 2006.8)p56-74

インターネットで「華族 家令 家扶 氏名 site:ac.jp」と検索して次の資料にあたりました。
中央大学図書館「中央大学所蔵名鑑類解題目録」(2004)
http://www.chuo-u.ac.jp/library/about/publication/pdf/meikan.pdf
p39-40「華族名鑑」
この書物について「記載内容は、位階、氏名、旧藩(武家の場合。公家の場合は無記載によって区別)元石高、高現米、現住所、家督就任年月日、家令及び家扶の氏名が記されている」という説明があったため【資料5】を確認しました。
説明中に挙げられている類書を確認したところ、【資料6】に氏名の記載がありました。『華族階級』『華族一覧』は内容を確認できず、『華族銘鑑』『華族明覧』『華族明鑑』は氏名の記載がありませんでした。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
系譜.家史.皇室  (288 9版)
法制史  (322 9版)
社会学  (361 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『華族総覧』(千田稔著 講談社 2009)(2102257411)
【資料2】浜渕久志「昭和戦前期の大資産家像 企業者活動を中心に(1)」(『北海道情報大学紀要』9巻2号 1998.3)( http://ci.nii.ac.jp/naid/110004688452
【資料3】後藤靖「日本資本主義形成期の華族の財産所有状況」(『立命館経済学』34巻6号 1986.2)( http://ritsumeikeizai.koj.jp/koj_pdfs/34601.pdf
【資料4】後藤靖「華族世襲財産の設定状況について」(『立命館経済学』37巻4・5号 1988.12)( http://ritsumeikeizai.koj.jp/koj_pdfs/37406.pdf
【資料5】『華族名鑑』(西村隼太郎編 西村組出版局 1875)
【資料6】『明治華族名鑑』(石井孝太郎編 深沢堅二 1881)
キーワード
(Keywords)
華族(カゾク)
秩禄(チツロク)
金禄公債(キンロクコウサイ)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
一般
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000212276解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
Twitter

このデータベースについて
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。詳細

活用法

刊行物・グッズ
新着データ
最近のアクセスランキング
レファ協PickUP!