レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年08月10日
- 登録日時
- 2016/08/14 17:20
- 更新日時
- 2016/09/09 09:32
- 管理番号
- 宇南16-00257
- 質問
-
解決
還元水飴・還元パラチノースとはどういうものか。また,摂取した場合どのような作用があるのか。
- 回答
-
1 還元水飴・還元パラチノースはどういうものか。
①還元水飴
・でんぷんから作られた水飴に水素を添加して作られる甘味料。
②還元パラチノース
・ショ糖から作られたパラチノースに水素を添加して作られる甘味料。
2 摂取した場合どのような作用があるのか。
糖アルコールの一種である還元水飴と還元パラチノースは難消化性で,多量に摂取すると一過性の下痢を起こす場合がある。
- 回答プロセス
-
還元水飴・還元パラチノースについて,食品添加物と生化学に関する資料をあたったが見つからなかった。
そのため,その他食品に関する事典にあたったところ,還元水飴と還元パラチノースは糖質系甘味料であり,糖アルコールに分類されることがわかった。
以下の資料に該当する記載があった。
『菓子の事典』
p.72「図Ⅱ.5.3 糖類製品の名称とその系譜」により,還元水飴・還元パラチノースの原料がわかった。
p.77に,「水素ガスによる接触還元によってソルビトールや還元水あめなどの糖アルコール類ができる。」との記述があった。
p.94-96 5.3.3 糖アルコール
『日本食品大事典 第2版』
p.59 「難消化性のオリゴ糖は一度に多量摂取すると一過性の下痢を起こす場合がある。糖アルコールも同様である。」
p.67-68 「糖アルコール」
・難消化性で低エネルギーであり,血糖値を急激に上昇させない。
・多量に摂取した場合に一過性下痢を起こすことがあり,これらが使用されている清涼飲料の過度の摂取には注意が必要である。
・砂糖に比べて虫歯を発生させる口内細菌のミュータンス菌や乳酸菌の増加を助長しない。
『みんなが気になる食の安全55の疑問』
p.111-113 「糖アルコールの特徴」
農畜産業振興機構 『砂糖以外の甘味料について』 https://sugar.alic.go.jp/japan/fromalic/fa_0707c.htm(2016年8月18日最終確認)
還元水飴・還元パラチノースの原料・製造法等の記載があり参考になった。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 衛生学.公衆衛生.予防医学 (498 8版)
- 食品工業 (588 8版)
- 食品.料理 (596 8版)
- 参考資料
-
-
小林彰夫, 村田忠彦編集 , 小林, 彰夫(1933-) , 村田, 忠彦(1933-). 菓子の事典. 朝倉書店, 2000-05.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000074-I000611450-00 , ISBN 4254430639 -
杉田浩一, 平宏和, 田島眞, 安井明美 編 , 杉田, 浩一, 1929-2003 , 平, 宏和 , 田島, 真, 1944-. 日本食品大事典 第2版. 医歯薬出版, 2008.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009360543-00 , ISBN 9784263705544 -
垣田達哉 著 , 垣田, 達哉, 1953-. みんなが気になる食の安全55の疑問 : 実際にどう危険なのかデータをもとに徹底検証!!. ソフトバンククリエイティブ, 2009. (サイエンス・アイ新書 ; SIS-099)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010030622-00 , ISBN 9784797347913
-
小林彰夫, 村田忠彦編集 , 小林, 彰夫(1933-) , 村田, 忠彦(1933-). 菓子の事典. 朝倉書店, 2000-05.
- キーワード
-
- 還元水飴
- 還元パラチノース
- 糖アルコール
- 甘味料
- 水素添加
- 難消化性
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000195854