レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年08月29日
- 登録日時
- 2021/08/29 16:10
- 更新日時
- 2022/02/18 17:00
- 管理番号
- 島根郷2021-021
- 質問
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解決
幕末の松江藩に雇われていたフランス人軍事教官のワレットが、日本初のワイン製造に関係していると聞いた。その根拠となる資料が見たい。
- 回答
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当館所蔵資料より下記資料を紹介して回答。
資料1:「工業」の項目に、「明治三年庚午七月二十八日山葡萄ノ酒材ニ中ルヲ以採之醸造ヲ試ント所在ノ郡村エ左ノ通相達ス(以下略)」とあった。また割注に「本藩雇入砲兵教師仏人『ワレツト』ナル者山葡萄ノ酒トナス可キ事ヲ称道セル(中略)飯石郡中ニハ山葡萄を以テ酒を作ルコトヲ試験発明セシ人アリト聞ク蓋シ其首唱ハ此挙ニ基クト謂ハサルヲ得スト云」。
資料2:(明治8年)10月5日に「十月五日山葡萄ナルモノゝ酒材ニ適スルヤ否ノ実験ヲ得以葡萄酒醸造ノ目的ヲ立ント士族藤村雅蔵ノ請フトコロヲ具状シ内務卿ニ稟請シケレハ翌年四月指令並ニ試験書ヲ交付セラル」とあり。これより明治8年に実際に葡萄酒の醸造の許可申請を行っていたことがわかる。
また続きに「始旧松江藩傭入法朗西人『ハレツト』ナルモノ其本国ニテハ山葡萄ヲ以葡萄酒ヲ醸成スト語レリ而(以下略)」との記述あり。
以上より、このワイン醸造が日本初かは確認できないが、島根県におけるワイン製造にワレットが関わっていたことはわかった。
- 回答プロセス
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インターネットで「松江藩 ワイン」と検索したところ、島根県飯南町のHP(資料3)に「国産ワイン第1号~藤村雅蔵の挑戦」の記事があった。
内容を確認したところ、「島根県歴史」掲載の松江藩布告にワレットの助言を得てワイン製造を行ったと書かれていた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国地方 (217 10版)
- 食品工業 (588 10版)
- 参考資料
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【資料1】島根県歴史附録 旧松江藩・旧松江県(制度部)(政治部) 自明治2年至明治4年.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I069421675-00 (当館請求記号 092/1399/1 ※禁帯出資料) -
【資料2】島根県歴史政治部 明治8年.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I069421696-00 (当館請求記号 092/1397/M8 ※禁帯出資料) -
【資料3】飯南町の歴史と文化(インターネット情報)
https://www.iinan.jp/history/tayori/2009_12_13.html(最終確認2021/10/5)
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【資料1】島根県歴史附録 旧松江藩・旧松江県(制度部)(政治部) 自明治2年至明治4年.
- キーワード
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- 松江藩
- 島根県
- ワレット
- お雇い外国人
- ワイン
- 日本ワイン
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000303846