レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年3月5日
- 登録日時
- 2021/03/12 09:10
- 更新日時
- 2021/03/23 17:10
- 管理番号
- 県立長野-20-108
- 質問
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解決
「秩父坂東湯殿山記行 青木半右衛門 享保11年」(『藤沢市資料集33』所収)に記載されている碓氷峠について、
1 中山道はどのような坂道だったか。鉄道も18号線沿いに通っているが、旧中山道は現在の国道18号線か。
2 沓掛宿があったであろう沓掛町を確認できる地図はあるか。
- 回答
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アプト式の鉄道が通ったのは旧国道18号線沿いであり、中山道はそれとは異なる一つ北側の尾根沿いであることが、後述する『歴史の道調査報告書 1-5』p.5と、『軽井沢・佐久中山道を歩く』 p.38の地図から推察できる。
1 中山道の様子について
群馬県側の坂本宿から碓氷峠までの道程が、『歴史の道調査報告書集成 12 関東地方の歴史の道2』 p.204-209に記されている。また、『歴史の道調査報告書 1-5』 p.4-13に、長野県側の峠町から軽井沢宿、沓掛宿について記されており、それぞれの街道筋の旅程、宿場の様子等がわかる調査報告書になっている。
また、国立国会図書館デジタルコレクション/図書館送信限定にて全文の閲覧ができる『軽井沢・佐久中山道を歩く』【最終確認2021.3.12】 p.38-88に坂本宿から軽井沢宿まで歩いた記録が記されている。坂本から峠への項には、「宿を外れたあたりから上り坂になり、道は徐々に険しさを増してくる。」と記されている。また、碓氷川のはじまりの項には「坂本宿から峠町まで二里一七町。そのほとんどが剣阻な山道である。」と記されており、1986年当時の様子が確認できる。街道を歩く企画のもとに綴られたものであり、道筋自体は江戸時代と同じと推察できる。
2 沓掛宿について
上記『歴史の道調査報告書 1-5』 p.12-13に記載がある。
また、『信濃路をゆく上 歴史街道トラベルガイド』 p.8-9に坂本宿から峠、p.12-13に軽井沢宿から沓掛宿、p.20-21に追分宿までの江戸時代末期の地図が掲載されている。
また、沓掛宿は『信州ふるさと変遷史 新版』、『日本歴史地名大系20 長野県の地名』 によると、明治8年に長倉村となったのち、再度沓掛村になるが、明治22年東長倉村となり、大正12年に軽井沢町となっている。現在は、軽井沢町中軽井沢である。
さらに、国土地理院発行の5万分の1の地形図(1949年現地調査)には「沓掛」は見られるが、『最新長野県市町村地図』には見られない。『考証 中山道六十九次』 p.140-141に沓掛宿についての記述があり、掲載の地図上に「なかかるいざわ」駅があり、その上に「沓掛」が記載されている。
利用者の近隣の図書館にあるものは案内し、その他については、図書館間の貸借サービスがあることを紹介した。
- 回答プロセス
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1 「中山道」「碓氷峠」「沓掛宿」「歴史の道」のキーワードから当館蔵書を検索する。
2 NDC分類682(交通史)、郷土分類N290(地誌)周辺の棚を見る。
〈調査資料>
『さよなら碓氷線』 碓氷線を記録する会編 あかぎ出版 1997 【N686/82】
『歴史の道調査報告書 38』 長野県教育委員会編 長野県教育委員会 1994 【N682/53/38】
『中山道 宿場と途上の踏査研究』 藤島亥治郎著 東京堂出版 1997 【N521/143】
『中山道風の旅 軽井沢―馬籠編』 テレビ埼玉・群馬テレビ編 さきたま出版会 2004 【N290/208】
『中山道ぶらり歩き』 笠松治良著 文芸社 2009 【N290/227】
『中山道 佐久の道 絵図でたどる街道浪漫』 佐久商工会議所 2014 【N223/130】
『街道てくてく旅。』 NHK「街道てくてく旅」制作委員会著 講談社 2007 【N686/82】
『歴史の道「中山道」往復アルチュウ(歩く中毒)の旅』 遠山義樹著 東京図書出版会 2008 【N292/447】
『旧中山道 1』 観光資源保護財団 1974 【N682/26/1】
『急勾配とのたたかい 碓氷線物語』 八木富男著 あさを社 1978 【N686/26】
- 事前調査事項
- NDC
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- 交通史.事情 (682 10版)
- 中部地方 (215 10版)
- 参考資料
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服部英雄, 磯村幸男, 伊藤正義 編 , 服部, 英雄, 1949- , 磯村, 幸男, 1948- , 伊藤, 正義, 1950- , 群馬県教育委員会. 歴史の道調査報告書集成 12. 海路書院, 2008.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009516848-00 , ISBN 9784902796612 (【682.1/レキ/12】p.204-209) -
長野県教育委員会/編 , 長野県教育委員会. 歴史の道調査報告書 1-5 復刊版. 長野県文化財保護協会, 1984-02.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I059104453-00 (【N682/53-1/1】p.4-13) -
土屋郁子, 平野勝重 著 , 土屋, 郁子, 1945- , 平野, 勝重, 1932-. 軽井沢・佐久・中山道を歩く. 郷土出版社, 1986. (ふるさとの歴史散歩シリーズ ; 2)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001827362-00 (【291/ツ】 p.38-88) -
児玉幸多 監修 , 児玉, 幸多, 1909-2007. 信濃路をゆく 上. 学習研究社, 2001. (中山道の歩き方 : 歴史街道トラベルガイド)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002967943-00 , ISBN 4054012698 (【291.52/シナ/1】 p.8-9,p.12-13, p.20-21) -
長野県図書館協会 編 , 松橋好文 原編 , 松橋, 好文 , 長野県図書館協会. 信州ふるさと変遷史 : 県下81市町村のルーツと現在. 一草舎出版, 2006.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008383584-00 , ISBN 4902842262 (【291.52/ナガ】) -
戸羽山瀚 著 , 戸羽山, 瀚, 1909-1987. 考証中山道六十九次. 秋田書店, 1975.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001163062-00 (【682/ト】 p.140-141) -
長野県の地名 オンデマンド版. 平凡社, 2002. (日本歴史地名大系 ; 20巻)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I022833021-00 , ISBN 4582910351 (【N290.3/54】) -
信濃毎日新聞社出版局 編 , 信濃毎日新聞社. 最新長野県市町村地図. 信濃毎日新聞社, 1997.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002654648-00 , ISBN 4784097228 (【N293/22b】)
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服部英雄, 磯村幸男, 伊藤正義 編 , 服部, 英雄, 1949- , 磯村, 幸男, 1948- , 伊藤, 正義, 1950- , 群馬県教育委員会. 歴史の道調査報告書集成 12. 海路書院, 2008.
- キーワード
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- 中山道
- 碓氷峠
- 歴史の道
- 沓掛宿
- 信州学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000295155