レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年06月02日
- 登録日時
- 2009/06/02 10:52
- 更新日時
- 2017/10/19 18:04
- 管理番号
- 9894
- 質問
-
未解決
南原繁の「瀬戸の海の」ではじまり「若き日よ」で終わる短歌を知りたい。
- 回答
-
次の所蔵資料で調査したが見つけることはできなかった。
1 『南原繁著作集 第6巻(学問・教養・信仰,歌集形相)』(南原繁/著 岩波書店 1972年)
同書に収録されている『歌集形相(けいそう)』を見たが、「瀬戸の海明くる朝(あした)をうまし児の
いのちさやかに生れけらしも」という歌が399頁に掲載されているものの、探している短歌は確認
できなかった。
なお、『歌集形相(けいそう)』については、まえがき、あとがきにおいて、「昭和十一年より同二十年にわたる十年間、
日誌代りに書きつけて来た短歌ノートの中から、八百十九首を自選編集したものである」こと、「『形相』の後、
発表したもの、また未発表のものも若干あるけれども、この『形相』一巻をもって生涯の歌集としたい」と、南原自身が
記している。
2 『現代短歌分類辞典 新装版 25巻(自せいざん 至そう)』(津端享/編 杉戸町(埼玉)
現代短歌分類辞典刊行所 1992年)
同書は、明治・大正・昭和の短歌約60万首を、全219巻にわたって歌に含まれる単語の品詞別に排列したもので、
「瀬戸の海」の項目(238~239頁)を見たところ、南原繁の歌として前出の「瀬戸の海明くる朝(あした)を・・・・」のみ
掲載があった。
なお、宮内庁のウェブサイトの昭和42年歌会始を紹介したページに、南原繁が詠進した歌として
「ふるさとの讃岐の海の巌(いは)かげに魚つり呆(ほ)けし少年の日よ」が掲載されている。
質問では、「瀬戸の海の」ではじまり「若き日よ」で終わる短歌とのことであるが、似通った箇所があるので、念のため紹介した。
[昭和42年歌会始お題「魚」 のページ][最終確認:2010年11月12日]
http://www.kunaicho.go.jp/culture/utakai/utakai-s42.html
『香川を詠んだ歌人たち』(注1)によれば、この歌を南原自らが揮毫した横額が、香川県立三本松高等学校南原記念室に
展示されているとのこと。
また、『わが歩みし道 南原繁-ふるさとに語る』(注2)の口絵に、三本松高等学校所蔵のこの歌を記した額の写真が
掲載されている。
(注1)
『香川を詠んだ歌人たち』(田山泰三/著 香川明星倶楽部 2010年)
[当館請求記号:K9110 T9][所在場所:郷土資料コーナー]
(注2)
『わが歩みし道 南原繁-ふるさとに語る』(香川県立三本松高等学校大中三高会 1996年)
[当館請求記号:K2890 N8 8
- 回答プロセス
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当館所蔵の「南原繁著作集」の第6巻に、南原の歌集が収録されていることがわかり、
調査したが見つけることができなかった。
そこで、国立国会図書館の調べ方案内「和歌・俳句の検索」「ジャンル別・時代別」で、
明治・大正・昭和の短歌を検索するツールとして紹介されている『現代短歌分類辞典』の
所蔵があったので調査したが、回答にあるように「瀬戸の海の」ではじまり「若き日よ」で
終わる南原繁の短歌の掲載はなかった。
〔国立国会図書館の調べ方案内「和歌・俳句の検索〕〔最終確認:2009年6月2日〕
http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-101081.php
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 8版)
- 個人伝記 (289 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 南原繁
- 短歌
- 香川県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000055282