レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20200305
- 登録日時
- 2020/03/25 00:30
- 更新日時
- 2020/03/25 00:30
- 管理番号
- 福郷-109
- 質問
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解決
遠藤周作の小説「海と毒薬」の題材になった、昭和20年に九州帝国大学医学部でおこった捕虜の生体解剖事件に関する資料を見たい。
- 回答
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参考資料2『福岡県百科事典 上』p.1059に「生体解剖事件」の項目で掲載がある。
事件の概要は、以下のとおりである。
1945年5月5日、大分県竹田市の上空で撃墜されたB29の乗員で、捕虜となって福岡市の西部軍司令部へ運ばれた8人に対して、5月17日から6月12日までの間に4回にわたって九州帝国大学医学部解剖学実習室で生体のまま解剖を行った事件であり、戦後、軍事裁判にかけられている。
福岡県の戦後史では、次の資料に記述があった。
『終戦秘録 九州8月15日』上野文雄著(白川書院 1975 p.65-76)
『激動二十年』毎日新聞西部本社編(葦書房 1994 復刻版 p.40-42)
この事件に関しては、以下の資料を所蔵している。
「戦争医学の汚辱にふれて」平光吾一(『文藝春秋』昭和32年12月号 1957.12 p.204-214)
『生体解剖事件』仙波嘉清著(金剛出版 1963)
『生体解剖』上坂冬子著(毎日新聞社 1979)
『汚名』東野利夫著(文藝春秋 1979)
『再審査』鳥巣蕗著(葦書房 1982)
『九州大学生体解剖事件』熊野以素著(岩波書店 2015)
九州大学の資料では、参考資料10『九州大学医学部百年史』(九州大学医学部創立百周年記念事業後援会 2004)のp.55-56に「生体解剖事件」として記述があるが、参考資料11『九州大学七十五年史 通史編』(九州大学出版会 1992)のp.79-80「生体解剖事件の公判」を全文転載したものである。
- 回答プロセス
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概要を確認してから、蔵書検索。資料の参考文献を参照。九州大学の年史にもあたった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 国際法 (329 8版)
- 参考資料
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- 1 海と毒薬 遠藤 周作/著 角川書店 1980 K391//ウ p.159-164解説
- 2 福岡県百科事典 上 西日本新聞社福岡県百科事典刊行本部/編集 西日本新聞社 1982.11 K030//フ p.1059
- 3 終戦秘録九州8月15日 上野 文雄/著 白川書院 1975.6 K391//シ p.65-76
- 4 激動二十年 毎日新聞西部本社/編 葦書房 1994.12 K209/7/ゲ p.40-42
- 5 文藝春秋 1957年12月 文芸春秋 M/G/18 p.204-214 「戦争医学の汚辱にふれて」平光吾一
- 6 生体解剖事件 仙波嘉清/著 金剛出版 1963 K391//Sセ
- 7 生体解剖 上坂 冬子/著 [毎日新聞社] 1979.12 K391//セ
- 8 再審査 鳥巣 蕗/著 葦書房 1982.2 K391//サ
- 9 九州大学生体解剖事件 熊野 以素/著 岩波書店 2015.4 K391//キ
- 10 九州大学医学部百年史 九州大学医学部創立百周年記念事業後援会 2004.3 K376/261/キ p.55-56
- 11 九州大学七十五年史 通史 九州大学75年史編集委員会/編集 九州大学出版会 1992 K376/261/キ p.79-80
- キーワード
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- 九大生体解剖事件 戦争犯罪
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000276491