レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年05月20日
- 登録日時
- 2020/03/25 09:41
- 更新日時
- 2020/03/26 15:37
- 管理番号
- 地-190006
- 質問
-
解決
オオカミ信仰について。神奈川県内のオオカミの生存、信仰などについて書いた資料を教えてほしい。
- 回答
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1.神奈川県内のオオカミ信仰に関する資料
・『民俗 第2號』相模民俗学会 1954
p2-p3「愛甲郡に於ける『おおかみ』の信仰」中村昌治著
愛甲郡のオオカミ信仰について記されている。信仰の対象は「東京都西多摩郡三田村字御嶽山の御嶽神社」(現・東京都青梅市)となっている。
・『民俗 第19号』相模民俗学会 1956
p4-p5「大口真神と狼」長谷川一郎著
津久井地方のオオカミ信仰について記されている。信仰の対象は「武蔵御嶽山、御嶽神社」となっている。また、「三増山の北端」にある「明日原」(現・相模原市緑区)に、オオカミの頭骨と伝えられる骨が保存されている、と書かれている。
・『山の神の民俗と信仰 丹沢・桂川・足柄』佐藤芝明著・発行 1991
p152-p155「追記 二 八丁(山北町)の山神」は、山北町のオオカミ信仰について触れている。
・『オオカミの護符』小倉美惠子著 新潮社 2011年
p17-p112「第一章 三つ子の魂百まで」-「第五章 『黒い獣』の正体」
川崎市宮前区土橋のオオカミ信仰について書かれている。信仰の対象は、「武蔵御嶽神社」となっている。
2.神奈川県内のオオカミの昔話が載っている資料
・『神奈川のむかし話』相模民俗学会編 日本標準 1977
p18-p20「オオカミの恩がえし」は、津久井郡藤野町(現・相模原市緑区)に伝わるオオカミの昔話が載っている。
p21-p23「オオカミばしご」は、川崎市多摩区に伝わるオオカミの昔話が載っている。
・『郷土いずみ 第2号』泉区歴史の会 1996
p22-p25「オオカミと阿久和村」宍戸勝夫著には、阿久和村(現・横浜市瀬谷区)に伝わる江戸時代及び明治初期のオオカミの話が載っている。
・『新編相模国風土記稿 第2巻 第2版 大日本地誌大系 20』蘆田伊人校訂 雄山閣 1998年
p58-p78「新編相模國風土記稿卷之廿七 村里部 足柄下郡卷之六」、p73-p78に「箱根宿」の項があり、p77に「駒形權現社」の記述がある。その中の「犬塚明神社」の記述に「相傳ふ新驛起立の頃、豺狼多く人民を惱す」とある。
・『おおかみの恩返し 座間のむかし話絵本』井上緑 文・絵 座間市教育委員会 2003
座間市入谷に伝わるオオカミの昔話が載っている。
・『秦野のむかし話 西地区・南地区・上地区編 伝統をたずねて』岩田達治著・さし絵 タウンニュース社 2012
p30-p32「狼は塩が好き?」 話者:渋沢 栗原政二さん、松原町 岩田貞吉さんには、「オオカミ道」の話が載っている。
p140-p144 「落とし穴」 話者:上地区 八沢 増田さんには、オオカミが恩返しをする昔話が載っている。
3.神奈川県内のニホンオオカミの骨などに関する資料
・『日本産狼の研究』直良信夫著 校倉書房 1965
p86-p205「第二部 ニホンオオカミの遺体」
p86-p112「Ⅰ 丹沢山彙およびその山麓地域」にて、1個体のニホンオオカミの尾と、10個体のニホンオオカミの頭骨について書かれている。また、p135-p138「Ⅳ 足柄山麓の頭骨」にも1個体の頭骨について書かれている。
・『秦野の文化財 第2集』秦野市教育委員会 1966
p10-p12「ニホンオオカミの頭骨」柳川定春著には、秦野市のニホンオオカミの頭骨4個体について書かれている。巻頭の図版10,11には写真が掲載されている。また、巻末の附表1に当頭骨と秩父地方産、及び「葛生(古墳時代)」の頭骨との比較表が掲載、附表2に「市内現存ニホンオオカミ頭骨測定表」が載っている。
・『神奈川自然誌資料 11』神奈川県立博物館 1990
p53-p65「神奈川県厚木市および愛甲郡清川村の民家に保存されているニホンオオカミの頭骨」小原巌著に、厚木市と清川村の各々4個体のニホンオオカミの頭骨について書かれている。
p58-p64には写真が掲載されている。
p67-p69「神奈川県愛甲郡清川村に保存されているニホンオオカミの前肢」小原巌著に、ミイラ化したニホンオオカミの前肢について書かれており、p68に写真が掲載されている。
・『サルのざぶとん 箱根山動物ノート 箱根叢書 15』田代道弥著 神奈川新聞社
1990
p95-p120「第五章 箱根のオオカミと『箱根犬』 -箱根のイヌ属二箇の頭骨をめ
ぐって-」では、南足柄市のニッポンオオカミの頭骨について書かれている。p100に、以前は頭骨を削って、子どもに「夜泣き封じ」の薬として飲ませていたこと、p118-p119には箱根の犬塚明神と、オオカミとの関連について書かれている。
・『神奈川県立博物館研究報告 自然科学 27号』神奈川県立生命の星・地球博物館
1998 p49-p60「ニホンオオカミの分類に関する生物地理学的視点」中村一恵著
・『オオカミとその仲間たち イヌ科動物の世界 特別展図録』神奈川県立生命の星・地
球博物館 1998
p84-p87「第Ⅴ部3章 CGで見る丹沢産オオカミの生息地」中村一恵・新井田秀一
著に、神奈川県内に残るニホンオオカミの頭蓋骨の分布から生息域を示している。
・『足柄乃文化 第40号』山北町地方史研究会 2013
p31-p41「足柄上郡地域の日本産狼の歴史的考察」津田守一著に
山北町、南足柄市、大井町、秦野市、厚木市、清川村に残るニホンオオカミの骨について書かれている。また、p39には「神奈川県内の武州御嶽山の眷属信仰に関わる神社」を紹介している。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『日本人とオオカミ』『狼』(平岩米吉) は確認済。
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (380 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 神奈川県
- オオカミ信仰
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000276649