レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年06月16日
- 登録日時
- 2019/07/27 15:19
- 更新日時
- 2019/08/07 11:53
- 提供館
- 岐阜県図書館 (2110001)
- 管理番号
- 岐県図-2493
- 質問
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解決
江戸末期から明治初期に松本から高山へ行く場合の行程が知りたい。
1 安房峠を通るルート
2 益田街道を通るルート
3 塩尻-薮原から野麦峠を通るルート
- 回答
-
1 安房峠を通るルート
松本-島々-稲核-入山-角ヶ平-|祠峠|-大野川-|安房峠|-平湯-久手-旗鉾-塩屋-日面-芦谷-白井-根方-瓜田-法力-殿垣内―小木曽-坊方-町方-松之木-高山
・松本-角ヶ平の行程は『歴史の道調査報告書 野麦道』p.4、『飛騨三川』p.340~347より。『飛騨三川』には一部の里程についても記載がある。また・松本-平湯間の里程については、『飛騨国中案内』1巻p.184にも記載がある。
・平湯-高山間の行程は『高山市史街道編(上)』p.93、『飛騨国中案内』1巻p.166~184より。里程についても記載がある。
・『山なみ遥か歴史の道』p.92にも、『信府統記』を出典として、行程、里程の記載がある。
・『飛騨国絵図 江戸~平成時代』には、高山から各地への里程を記したものや『高山市史 街道編』と同様の配置図が収録されている。
2 益田街道を通るルート
松本-島々-稲核-入山-角ヶ平-寄合渡-薮原-宮腰-福島-上ヶ松-須原-野尻-三富野(水戸屋)-妻籠-馬籠-落合-中津川-[以降の益田街道から高山までは、質問者が確認済みの『高山市史 街道編上』記載がある]
・松本-寄合渡の行程は『歴史の道調査報告書 野麦道』p.4、『飛騨三川』p.340~347より。『飛騨三川』には一部の里程についても記載がある。
・寄合渡-福島間の行程・里程は、『高山市史(街道編)』に記載がある。
・福島-中津川間の行程は、中山道を通る。『五街道細見』p.237~245より。里程についても同資料に記載がある。
3 塩尻-薮原から野麦峠を通るルート
松本-村井-塩尻-洗馬-本山-贄川-奈良井-薮原-[以降は質問者が確認済みの『高山市史 街道編上』記載がある]
・松本-薮原間の行程は、上記『五街道細見』p.237~245より。里程も記載がある。
・『山なみ遥か歴史の道』p.91にも、『信府統記』を出典として、行程、里程の記載がある。
- 回答プロセス
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1について
・飛騨国内の里程については質問者が確認済みの『高山市史 街道編』にあるので、信濃国内について調査。『歴史の道調査報告書』(長野県文化財保護協会復刻)より「野麦街道(飛騨街道)」を参照。行程は分かるが里程が不明。
・飛騨側の資料として、『飛騨山川』を参照(大正15年刊だが)。こちらに松本から飛騨に行く章があり、松本-角ヶ平-寄合渡-野麦への行程が分かる(里程が記されている区間もあるが全部ではない)。
・『飛騨国中案内』を参照。飛騨国内の主要道の行程、里程はほぼ網羅されているが、本道、脇道の記述が錯綜しているので、順に読まないと分かりにくい。
2について
・信濃国内の道については、A1で用いた資料と同じ。木曾福島から中津川までは中山道なので、一般資料で簡単に分かるものを探す。『五海道細見』が、松本も含めて載っているのでこれで回答。
3について
2を流用。また3を調べる際に『山なみ遙か歴史の道』を見たところ、「野麦街道」のページに里程が載っていた。最初から之を見たほうがよかったような気がする。
- 事前調査事項
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『高山市史(街道編)』は確認済み。
- NDC
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- 交通史.事情 (682 9版)
- 参考資料
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- 『飛騨山川』(岡村利平著 住伊書店,1911年刊 大衆書房刊の復刻版を参照(1986年刊)
- 『飛騨国中案内』(上村木曽右衛門著 住伊書店,1917年刊 かすみ文庫による復刻版を参照(1987年刊)
- 『高山市史 街道編(上)』(高山市教育委員会,2015年刊)
- 『山なみ遙か歴史の道』(集英社,1981年刊)
- 『飛騨の街道』(飛騨運輸,1972年刊)
- 「歴史の道調査報告書 野麦道」(『歴史の道調査報告書9』(長野県教育委員会刊,1982年刊に収録)
- 『新修五街道細見』(岸井良衛著 青蛙書房,2004年刊)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000259221