レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年10月26日
- 登録日時
- 2010/12/11 17:16
- 更新日時
- 2010/12/11 17:16
- 管理番号
- 9000006873
- 質問
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解決
「厳己勿求他」という言葉の読み方を知りたい。
- 回答
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「厳己勿求他」については不明だが、江戸時代の漢詩人・梁川星巌(やながわ せいがん)の漢詩「雑詩」に、「修己勿求他」(己を修めて他を求むること勿(な)かれ)という一句がある。
- 回答プロセス
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1.『成語大辞苑:故事ことわざ名言名句』(主婦と生活社 1995年)、『故事・俗信 ことわざ大辞典』(尚学図書編集 小学館 1982年)で「おのれ」から始まる言葉を調べるが掲載はなかった。
2.漢詩の一部のようなので『漢詩名句辞典』(鎌田正著 大修館書店 1980年)の索引から「おのれ」で始まる句を探すと、p473に「言を寄す 諸少年/己を修めて他を求むること勿かれ」(意味:少年諸君に申し上げたい、自己の学問修養だけを心がけて、それ以外のものを求めることのないようにと)があり、江戸時代の梁川星巌の漢詩の一部であることがわかる。出典は「星巌集・五古」とあり、前8句が省略されている。
3.国文学研究資料館の日本古典籍総合目録(http://base1.nijl.ac.jp/~tkoten/about.html ※2010.10.26確認)「星巌集」を検索すると、活字本としては「梁川星巌全集」に収載されているが未所蔵であった。また、次のものを確認したが、この漢詩の掲載は見あたらなかった。
・『日本漢詩鑑賞辞典(角川小辞典)』(猪口篤志著 角川書店 1980年)
・『江戸詩人選集』第8巻 頼山陽 梁川星巌(岩波書店 1990年)
・『梁川星巌(日本漢詩人選集)』(山本和義著 研文出版 2008年)
・『新釈漢文大系』第45・46巻 日本漢詩 上・下(明治書院 1978年)
- 事前調査事項
- NDC
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- 人生訓.教訓 (159 9版)
- 漢詩文.日本漢文学 (919 9版)
- 参考資料
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- 『漢詩名句辞典』(鎌田正著 大修館書店 1980年) (p473)
- キーワード
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- 言を寄す諸少年
- 己を修めて他を求むること勿かれ
- 梁川星巌
- 漢詩
- 名言
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人生訓・名言・ことわざ
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000075043