レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年3月28日
- 登録日時
- 2020/03/25 17:45
- 更新日時
- 2020/03/31 17:55
- 管理番号
- 県立長野-19-106
- 質問
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解決
渡し場や橋について次のことが知りたい。
・飯山領の渡し場の安田、中船渡、大倉崎、立ヶ花の場所と現在の橋との関係、両岸の地名
・現在の長野市にあった関崎の渡し(関崎橋)の名称の由来について知りたい。
・水内橋のある現在の市町村名
- 回答
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飯山領の渡し場のあった場所の両岸の地名と現在の橋との関係については、『歴史の道調査報告書 31 千曲川』長野県教育委員会編 長野県教育委員会 1991【N682/53/31】のp.82-115に記載があるが、各橋によって内容に差があるため、利用者自身で確認してもらうよう案内した。
また、現在の両岸の地名については、『長野県道路地図』昭文社 2017【291.52/ナガ゙/'17】p.7,16,20,26、『ゼンリン住宅地図長野県飯山市 下高井郡木島平村 野沢温泉村 下水内郡栄村』ゼンリン 2019【N211/62/'19】p.38,52,53,102,104、『ゼンリン住宅地図長野県長野市2北部』ゼンリン 2019【N212/382/'19】p.8を参照した。
安田(綱切) 綱切(安田)橋 右岸:飯山市大字木島安田 左岸:飯山市大字飯山新町
大倉崎 大関橋 右岸:飯山市大字瑞穂関沢 左岸:飯山市大字常盤大倉崎
柏尾橋 右岸:飯山市大字瑞穂豊柏尾 左岸飯山市大字常郷大深
立ヶ花 立ヶ花橋 右岸:中野市大字立ケ花 左岸:長野市豊野町蟹沢
(河川を上流から下流に向かって右側の岸を右岸、左側の岸を左岸)
なお、中船渡については、、『歴史の道調査報告書 31 千曲川』のp.110-111に、安田の渡しを上船渡、上新田の渡しを下船渡と呼んでいたとの記述があったが、中船渡についての記述は見つからなかった。
関崎の渡し、関崎橋の名称の由来については、『明治初期長野県町村絵地図大鑑 2 北信編』で、現在の関崎橋の場所である大室村の頁に小字として「関崎」の記載が確認できたため、小字が由来となったと考えられる。
また、長野県立歴史館【最終確認2020.3.25】の長野県明治初期の村絵図・地図アーカイブ 北信 上高井郡にある、「大室村全図」【最終確認2020.3.25】(資料ID:13-1 3-3)で同じ絵図を見ることができる。
水内橋は、一般には久米路橋の名で知られ、長野県市町村史誌等目次情報データベース【最終確認2020.3.25】の目次検索で「水内橋」のキーワードを検索したところ、『信州新町史 上』信州新町教育委員会信州新町史編さん委員会編 信州新町 1979【N212/148/1】に水内橋についての記載が確認できた。現在の所在地は、長野市信州新町水内となる。
- 回答プロセス
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1 『角川日本地名大辞典 20 長野県』「角川日本地名大辞典」編纂委員会編 角川書店 1990【291.03/カド/20】、『日本歴史地名大系 20 長野県の地名』平凡社 1979【291.03/ニホ/20】で「安田」「中船渡」「大倉崎」「立ヶ花」「関崎」「水内」で現在の市町村名を確認する。中船渡のみ確認できない。
2 長野県市町村史誌等目次情報データベース【最終確認2020.3.25】の目次検索で「安田」「中船渡」「大倉崎」「立ヶ花」「関崎」「水内橋」のキーワードをそれぞれ検索するが、中船渡のみヒットしない。
3 2の検索でヒットした資料を確認する。「水内橋」は旧・信州新町(現・長野市)にあることが確認できたが、「安田」「大倉崎」「立ヶ花」の現在の橋との関係や両岸の地名、「関崎」の名称の由来は確認できない。
4 昔の地名に関する質問のため、『歴史の道調査報告書 31 千曲川』長野県教育委員会編 長野県教育委員会 1991【N682/53/31】に「安田」「大倉崎」「立ヶ花」の現在の橋の名称を確認できたため、地図で両岸の地名を確認する。
5 「中船渡」は飯山領とのことなので、2で「安田」「大倉崎」「立ヶ花」を検索した際にヒットした資料と4の資料を確認するが上船渡と下船渡の記載はあるが、中船渡についての確認はできない。
6 『明治初期長野県町村絵地図大鑑 2 北信編』【N293/5/2】の大室村の小字に「関崎」を発見。長野県立歴史館が同じ絵図をアーカイブで公開しているので、webの情報を確認する。
<調査済み資料>
『歴史の道調査報告書 34-41』長野県教育委員会編 長野県文化財保護協会 1996【N682/53-1/7】
『飯山町誌』飯山市公民館編 飯山市公民館 1995【N211/10】
『飯山市誌 歴史編 上』飯山市誌編纂専門委員会編 飯山市 1993【N211/48/2-1】
『木島平村誌』木島平村誌刊行会編 木島平村誌刊行会 1980【N213/58】
『明治初期 長野県町村字地名大鑑』滝澤主税編 長野県地名研究所 1987【N293/14】
『日本歴史地名大系 20 長野県の地名』平凡社 1979【291.03/ニホ/20】
- 事前調査事項
- NDC
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- 中部地方 (215 10版)
- 交通史.事情 (682 10版)
- 日本 (291 10版)
- 参考資料
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長野県教育委員会 編 , 長野県教育委員会. 歴史の道調査報告書 31 (千曲川). 長野県教育委員会, 1991.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002169073-00 (【N682/53/31】 p.82-115) -
長野県道路地図 4版. 昭文社, 2017. (県別マップル ; 20)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I073889287-00 , ISBN 9784398626868 (【291.52/ナガ゙/'17】) -
「角川日本地名大辞典」編纂委員会/編. 角川日本地名大辞典 20. 角川書店.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I059375039-00 , ISBN 4040012003 (【291.03/カド/20】) -
滝沢主税 編 , 滝沢主税. 明治初期長野県町村絵地図大鑑 2 北信篇. 郷土出版社, 1985.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I077705397-00 (【N293/5/2】)
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長野県教育委員会 編 , 長野県教育委員会. 歴史の道調査報告書 31 (千曲川). 長野県教育委員会, 1991.
- キーワード
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- 渡し場
- 安田(飯山市)
- 中船渡
- 大倉(飯山市)
- 立ヶ花(飯山市)
- 関崎橋(長野市)
- 水内橋(長野市)
- 久米路橋(長野市)
- 信州学
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000276681