レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年09月24日
- 登録日時
- 2017/08/12 00:30
- 更新日時
- 2017/11/02 00:30
- 管理番号
- 0C17003839
- 質問
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解決
「キム・ホンド」と「シン・ユンボク」の画集があるか。二人とも18世紀後半頃の韓国の人である。漢字はわからない。
- 回答
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お尋ねの「キム・ホンド」、「シン・ユンボク」はそれぞれ「金弘道」、「申潤福」と漢字表記されるようです。
商用データベース「日外e-レファレンス・ライブラリー」(〈「古代‐19世紀II」収録〉)に次のように記載されています。
「金弘道(キム ホンド)」の項に「朝鮮,李朝後期の図画署の専門画家。字は士能,号は檀園,丹邱,西湖,輒醉翁。李朝画家の第一人者。」とあります。
「申潤福(シン ユンボク)」の項に「朝鮮の画家。正祖から純祖の時代にかけて作品をのこした。」とあります。
以下に「金弘道」、「申潤福」の絵が掲載されている資料をご紹介します。
『韓国の春画 : 韓流文化のルーツ、ここにあり』(金 文学/編著
南々社, 2011.11)
p.13-37「第一章 恵園・申潤福(生没年不詳)の風俗画-李氏朝鮮後期編(1)」、p.39-53「第二章 檀園・金弘道(1745-1818年)の芸術的性画-李氏朝鮮後期編(2)」にそれぞれの絵が多数掲載されています。
なお、以下のページに「金弘道」、「申潤福」についての説明がありますのでご参考までご紹介します。
p.9-10「素朴画的な特徴」の項に「朝鮮後期の最も代表的な画家は、檀園(ダンウォン)・金弘道(キムホンド)(1745-1818)と恵園(ヘウォン)・申潤福(シンユンボク)(生没年不詳)である。すぐれた風俗画の業績を残した二人は、春画にも卓抜な作品を残した。」とあります。また、p.10-11「檀園・金弘道と恵園・申潤福の世界」という項では2人の画家についての記載があります。また、「最近テレビで放映されたドラマ「風の絵師」は風流画家金弘道と申潤福の生涯を題材としている。ドラマの中で申潤福は女性に設定されているが、実在の申は男性であった。」との記載があります。
『世界美術大全集 : 東洋編 第11巻』(小学館, 1999.12)
巻末索引でそれぞれの画家の掲載ページを確認できます。
p.448に「金弘道(きんこうどう)(Kim Hongdo, 1745-1816以後)」の項目があり、絵と解説の掲載ページが紹介されています。
なお、収録されている絵画のタイトルは次のとおりです。
「月下吹笙図」
「自画像」
「蕉園試茗図」
「徐直修肖像」
「書堂図」
「神仙図」
「西園雅集図屏風」
「南海観音図」
「馬上聴鶯図」
「布衣風流図」
「舞童図」
「老猊図」
p.449に「申潤福(しんじゅんぷく)(Sin Yunbok, 1758頃-1815頃)」の項目があり、絵と解説の掲載ページが紹介されています。
なお、収録されている絵画のタイトルは次のとおりです。
「琴扣図」
「月下情人図」
「松鷹図」
「深渓遊休図」
「船遊清江図」
「聴琴賞蓮図」
「美人図」
「野宴図」
「蓮塘女人図」
『国宝 : 韓国七〇〇〇年美術大系 巻10』(竹書房, 1985.1)
p.6-7「図版目録」があり、絵のタイトルと画家名、掲載ページを確認できます。
収録されている絵画のうち、画家名が「金弘道」と掲載されているタイトルは以下のとおりです。
「山水図」
「壇園図」
「群仙図屏風」(国宝139号)
「相撲(壇園風俗図帖)」(宝物527号)
「書堂(壇園風俗図帖)」(宝物527号)
「洗濯場(壇園風俗図帖)」(宝物527号)
「瓦上げ(壇園風俗図帖)」(宝物527号)
「脱穀(壇園風俗図帖)」(宝物527号)
「徐直修肖像」※金弘道・李命基の連名
収録されている絵画のうち、画家名が「申潤福」と掲載されているタイトルは以下のとおりです。
「春郊行楽図(蕙園風俗図帖)」(国宝135号)
「野宴図(蕙園風俗図帖)」(国宝135号)
「深渓遊沐図(蕙園風俗図帖)」(国宝135号)
「月下情人図(蕙園風俗図帖)」(国宝135号)
「美人図」
『韓国絵画史』(安 輝濬/著 ; 藤本 幸夫/訳 ; 吉田 宏志/訳
吉川弘文館, 1987.3)
p.16-24「図版目録」があり、絵のタイトルと画家名、当資料で振っている図の番号が確認できます。
収録されている絵画はいずれも白黒です。
なお、巻末の「人名索引」では画家名からそれぞれの解説の掲載ページを確認することもできます。
収録されている絵画のうち、画家名が「金弘道」と掲載されているタイトルは以下のとおりです。
「図93 猛虎図」※金弘道・姜世晃合作
「図107 武夷帰棹図」
「図116 群仙図 八曲屏風」
「図117 徐直修肖像」※金弘道・李命基合作
「図118 書堂図」
「図119 相撲図」
p.3「申潤福」の項目があり、絵と解説の掲載ページを確認できます。
収録されている絵画のうち画家名が「申潤福」と掲載されているタイトルは次のとおりです。
「図121 蓮塘野遊図」
「図122 美人図」
「図123 山水図」
『韓国美術五千年 朝鮮王朝絵画篇3』([韓国民俗文化芸術品海外普及会], [1981])
※閲覧には当館図書館カードが必要です。
収録されている絵画のうち、画家名が「壇園 金弘道」と掲載されているタイトルは以下のとおりです。
「竹裡弾琴図」
「九龍淵図」
「武夷歸棹図」
「浪鷗図」
「江岸夜泊図」
「仙人松下笙図」
「渡海衆仙」
「씨름(風俗書帖)」
「舞童(風俗書帖)」
収録されている絵画のうち画家名が「蕙園 申潤福」と掲載されているタイトルは次のとおりです。
「夜行(風俗書帖)」
「端午図(風俗書帖)」
「蓮塘의女人(風俗書帖)」
「船遊図(風俗書帖)」
「巫舞(風俗書帖)」
「山窮水盡(書帖)」
「할터(風俗書帖)」
『もうひとりの写楽 : 海を渡ってきた李朝絵師』(李 寧煕/著 河出書房新社, 1998.6)
金弘道と写楽について仮説を立て比較研究している資料です。口絵「金弘道筆 秋聲賦図 1805年」をはじめてとして、本文中にいくつかの絵画が掲載されています。ただしすべて写真は白黒です。
- 回答プロセス
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1. 商用データベース「日外e-レファレンス・ライブラリー」を“キム ホンド”、“シン ユンボク”で検索。漢字表記がそれぞれ「キム・ホンド」は「金弘道」、「シン・ユンボク」は「申潤福」であることを確認。
2. 資料1でも同様に漢字表記を確認。
3. 『東洋美術作品レファレンス事典』(日外アソシエーツ株式会社/編集 日外アソシエーツ 紀伊國屋書店(発売), 2008.12)を作者名索引p.739「金弘道」および「金壇園」p.744「申潤福」を参照し、資料2, 3, 4が見つかる。
4. 当館所蔵資料をフリーワード“金弘道”または“申潤福”で検索し、資料5, 6, 7が見つかる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 東洋画 (722 9版)
- 参考資料
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- 当館書誌ID <0000731949> 外国人物レファレンス事典 -古代-19世紀- 6 索引 ア-ツ 日外アソシエーツ編集部/編 紀伊國屋書店(発売) 1999.3 (資料1)
- 当館書誌ID <0000775074> 世界美術大全集 -東洋編- 第11巻 朝鮮王朝 小学館 1999.12 9784096010617 (資料2)
- 当館書誌ID <0070090165> 国宝 -韓国七〇〇〇年美術大系- 巻10 絵画 竹書房 1985.1 (資料3)
- 当館書誌ID <0000187653> 韓国絵画史 安 輝濬/著 吉川弘文館 1987.3 9784642072199 (資料4)
- 当館書誌ID <0012392093> 韓国の春画 -韓流文化のルーツ、ここにあり- 金 文学/編著 南々社 2011.11 978-4-931524-89-7 (資料5)
- 当館書誌ID <0000681418> もうひとりの写楽 -海を渡ってきた李朝絵師- 李 寧煕/著 河出書房新社 1998.6 9784309902777 (資料6)
- 当館書誌ID <0080270153> 韓国美術五千年 朝鮮王朝絵画篇3 [韓国民俗文化芸術品海外普及会] [1981] (資料7)
- キーワード
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- キム
- ホンド
- ユン
- シンボク
- 金弘道
- 申潤福
- 韓国
- 画集
- 李朝画家
- 檀園
- 丹邱
- 西湖
- 輒醉翁
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000220257