レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年01月22日
- 登録日時
- 2013/01/24 13:36
- 更新日時
- 2013/05/12 13:34
- 管理番号
- 島根参2013-01-002
- 質問
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解決
軍艦名の由来が知りたい。たとえば、戦艦「三笠」は何から名付けられたのか。
- 回答
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当館所蔵資料およびインターネット情報より、以下のとおり回答。
資料1:p721「軍艦名(海軍)」に艦名についての解説がある。そこには、明治初年に海軍が独立した当時の艦名は各藩海軍の寄せ集めだったためバラバラだったが、その後ルールが決まり、改正を経て確定し、原則とした命名ルールの記載がある。その内容の一部は次のとおり。
戦艦・・・国名(たとえば大和,武蔵)
巡洋戦艦・・・山の名(金剛,霧島)
一等巡洋艦・・・山の名(古鷹,羽黒)
二等巡洋艦・・・川の名(多摩,天龍)
航空母艦・・・飛行する瑞兆動物の名(翔鶴、飛龍)ただし戦艦等からの改装は原名のまま(赤城,加賀)など。
資料2:p59~61に、「艦名由来地図」と対応する旧国名、山岳名、河川名の一覧や、「軍艦、艦艇の命名基準」の項目に解説もある。
資料3:p43「三笠」の解説に、鑑名は「山の名」とある。
資料4:「三笠山」から命名されたとある。
<2013/5/11追記>
資料5:軍艦が名前の傾向別に分類されており、「三笠」は山岳名に分類されている。p110~112「三笠」の項目では、「三笠」の歴史から、三笠山についてまでの記述がある。※質問時は未所蔵。
<国立国会図書館レファレンス協同データベース事業サポーター 国士舘大学・笹岡氏からの情報提供>
資料6:
第二節 命名「艦船ノ命名ニ関スル沿革」(p.352) に、命名法の変遷についての詳述あり。
明治7年8月13日「艦名ニ関スル上請ノ件」(p.402)に、「我洲之名山大川國名或ハ有名ノ人名造船家ノ姓名等ニ限リ」とある。
明治32年1月23日(達13)「戦艦三笠及巡洋艦磐手命名ノ件」(p.357) には、山の名から命名したという記述はなし。
明治38年4月23日(官房1576)「新造軍艦ノ艦名御治定ノ件」(p405)」がある。
- 回答プロセス
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海軍、軍艦関係の資料に直接あたり、内容を調査。
<参考として>
〔Wikipedia:軍艦〕http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E8%89%A6(最終確認2013/1/25)
- 事前調査事項
- NDC
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- 海軍 (397 8版)
- 各種の船舶.艦艇 (556 8版)
- 国防史.事情.軍事史.事情 (392 8版)
- 参考資料
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- 【資料1】 『日本陸海軍総合事典 第2版』 秦 郁彦/編, 東京大学出版会,2005.8 ※貸出禁止資料 (p721「軍艦名(海軍)」 R392.1/ハ05/)
- 【資料2】 『図説帝国海軍 旧日本海軍完全ガイド』 太平洋戦争研究会/編著,翔泳社,1995.7 (p59~61 397.2/ズ95/)
- 【資料3】 『世界の艦船 95.8増刊 日本軍艦史』 海人社,19950815 (p43「一等戦艦「三笠」」)
- 【資料4】 〔Wikipedia:三笠 (戦艦)〕http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E7%AC%A0_(%E6%88%A6%E8%89%A6)(最終確認2013/1/25)
- 【資料5】 『聯合艦隊軍艦銘銘伝』 片桐 大自,光人社,2003 (p110~112「三笠」 当館請求記号 書庫R556.9/カ88/ ※貸出禁止資料)
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【資料6】 海軍省/編. 海軍制度沿革 巻8. 原書房, 1971. (明治百年史叢書 ; 第180巻)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000961508-00 (当館請求記号 書庫397.2/カ/8)
- キーワード
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- 軍艦
- 戦艦
- 航空母艦
- 巡洋艦
- 名前
- 命名
- 規則
- 日本海軍
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000127089