レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年4月22日
- 登録日時
- 2013/09/06 17:02
- 更新日時
- 2014/05/20 14:48
- 管理番号
- 中央-1-00580
- 質問
-
未解決
日本にある公共建物のライフサイクルコストを統計的にまとめた資料がほしい。
具体的には、建物の規模(床面積)と建物の建築年数でまとめてあり、建物を維持するための向こう30年でどれくらい費用がかかるか示した資料がほしい。
- 回答
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公共建物のライフサイクルコストを統計的にまとめた資料は見つからず。
ライフサイクルコストについて書かれている資料を下のとおり、統計的な内容にはなっていないが紹介した。
(1)『建築物のライフサイクルコスト』 建設大臣官房官庁営繕部/監修 経済調査会 2000
日本の特定の施設・公共建物に関する統計は載っていない。
p.151~290 第4章 略算システム 表2-6「アスファルト防水コスト累計表」、表2-7~2-10「屋上手摺コスト累計表(1)-(4)」、表2-11「屋根笠木コスト累計表」などが、経過年と必要経費、経費累計、現在価値、現価累計が示された表になっている。
(2)『建物情報管理とファシリティマネジメント EXCELで長期修繕計画とライフサイクルコストを考える』 柳瀬 正敏/著 鹿島出版会 2000
p.63から「第5章 ライフサイクルコスト(LCC)の計算」があるが、概説のみで統計は無し。
(3)『進化する建築保全 LCCからFMまで』 巽 和夫/編著 学芸出版社 2002
p.26に、「図1・1・6 公共建築の廃棄年数の分布(K市)」という学校や住宅、病院などの用途と廃棄年数の関係の図表が載っている。
p.29には、「図1・1・9 代表的な建築の予測寿命と築年数(建築家222名の回答による 1996年10月)」という国会議事堂などの建築物の築年数と予測寿命の図表が載っている。
(4)『建築経済学とLCC』石塚義高著 経済調査会 2006
LCCについての解説が載っている章はあったが、統計は無し。
(5)『建築のライフサイクルマネジメント』石塚義高著 井上書院 1996
LCCについての解説が載っている章はあったが、統計は無し。
以下の資料は、埼玉県内の図書館で所蔵していないため、中身の確認ができていないが、ライフサイクルコストに関するものとして紹介した。
(6)『わかり易いライフサイクルコスト : ビル管理における : LCCマニュアル』日本ファシリティマネジメント推進協会、2000
国立国会図書館で所蔵。
(7)『ライフ・サイクル・コスティング : 手法と実例』日本プラントエンジニア協会ライフ・サイクル・コスト委員会 編、日本プラントエンジニア協会、1981
国立国会図書館、東京都立中央図書館、神奈川県立川崎図書館などで所蔵。
(8)『官庁建物における建築修繕費とライフサイクルコストに関する研究』石塚義高 [著],石塚義高、1990
この資料は、国立国会図書館のホームページ内で見ることができる。
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001703354-00 (2013.9.6最終確認)
(9)石塚義高「建築物のライフサイクルコスト」『建築コスト研究』8(4),p.46-57,2000.10
この資料は、国立国会図書館で所蔵。
(10)石塚義高「第一報 建築物のライフサイクルコスト算定方法の開発:建築物のライフサイクルコスト算定に関する研究」『日本建築学会計画系論文報告集』(356),p.63-67,1985-10-30 この資料は、国立国会図書館で所蔵。
- 回答プロセス
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・埼玉県内公共図書館等横断検索システムで“ライフサイクルコスト”で検索するが、質問に合いそうな資料は無し。
・国会図書館サーチで“ライフサイクルコスト”で検索
石塚義高「官庁建物における建築修繕費とライフサイクルコストに関する研究」 石塚義高 1990
国立国会図書館デジタル化資料で閲覧可能。
『ライフ・サイクル・コスティング:手法と実例』日本プラントエンジニア協会 1981
国会図書館、福島県立図書館、神奈川県立川崎図書館等で所蔵。
石塚義高「建築物のライフサイクルコスト」『建築コスト研究』8(4),p.46-57,2000.10
国会図書館で所蔵。
・CiNiiで“ライフサイクルコスト”&本文ありで検索
石塚義高「第一報 建築物のライフサイクルコスト算定方法の開発:建築物のライフサイクルコスト算定に関する研究」『日本建築学会計画系論文報告集』(356),p.63-67,1985-10-30
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004085666 (2013.9.6最終確認)
・書名“LCC”で市内蔵書検索
『進化する建築保全 LCCからFMまで』 巽 和夫/編著 学芸出版社 2002
p.26 図1-1-6 公共建築の廃棄年数の分布(K市)
学校・住宅・病院などの用途と廃棄年数の関係の図表。出典は「建物の寿命とその分布の推定方法に関する研究-K市の公共建築を対象とした場合-」『日本建築学会計画系論文報告集』No.402,1989年8月
p.29 図1-1-9 代表的な建築の予測寿命と築年数(建築家222名の回答による 1996年10月)
国会議事堂などの築年数と予測寿命の図表。
・埼玉県立久喜図書館に『建築物のライフサイクルコスト』(建設大臣官房官庁営繕部/監修、経済調査会、2000)の内容確認とライフサイクルコストについて調査を依頼したところ、 『建築物のライフサイクルコスト』に例として挙げられているのはアメリカのイリノイ合同庁舎やテキサス州ブルック陸軍医療センターで、日本の建物の具体例は無し。 ただし、p151~290「第4章 略算システム」にある 表2-6「アスファルト防水コスト累計表」、表2-7~10「屋上手摺コスト累計表(1)-(4)」表2-11「屋根笠木コスト累計表」etc. などは、経過年と必要経費、経費累計、現在価値、現価累計が示された表となっているとの回答を得た。他に関連資料として『道路アセットマネジメントハンドブック』(道路保全技術センター道路構造物保全研究会編、鹿島出版会、2008)で、道路・橋梁に限っているが、p163に「埼玉県のスポンサー付き道路照明灯事業」が半ページほど紹介されていて、青森・静岡・横浜・町田・新潟も道路のネーミングライツなどさまざまな事例が少しずつ紹介、アメリカのバージニア州の民間委託による道路の管理例や、指定管理者によるものなど若干紹介されているとの紹介を得た。
- 事前調査事項
- NDC
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- 建築計画.施工 (525 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- ライフサイクルコスト
- LCC
- 照会先
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- 埼玉県立久喜図書館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000136786