レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年3月12日
- 登録日時
- 2010/07/01 12:57
- 更新日時
- 2011/02/10 16:48
- 管理番号
- 2010-012
- 質問
-
未解決
『源氏ひながた』(1687年)「染とのゝきさき」の最後にある
「われならは鳥なくまても待へきにおもはねはこそ君はまとろめ」
という歌を誰が作ったのか知りたい。
また染殿后(染とのゝきさき)の作で『手中和讃』があるようだが、この本を見つけたい。
- 回答
-
『手中和讃』は本学所蔵の『近世仏教歌謡集』中巻(『古典文庫』323巻)に収録されております。
「われならは鳥なくまても待へきにおもはねはこそ君はまとろめ」の歌の作者につきましては見つけることができませんでした。
- 回答プロセス
-
1.『手中和讃』という資料を「日本古典籍総合目録」で検索。
→1件ヒット。写本が大谷大学などに所蔵あり。
2.他にないかGoogleで検索
→「成田山仏教図書館蔵書目録」がヒット。
その中に「染殿皇后手中和讃」あり(http://naritasanlib.org/012/148/2251335.html [last access:2010.3.12])。
『近世仏教歌謡集』中巻(『古典文庫』323巻)に収録されていることが分かる。
→DOORSで検索。書庫に所蔵あり。p94-106「染殿皇后手中和讃」確認。
利用者に確認してもらうが、探している情報はなかったとのこと。
3.DOORS(同志社OPAC), Webcat, 各種データベースやGoogleで、歌に出てくる単語や、「源氏ひながた」「染殿后」「染殿皇后」などのキーワードで検索するが、有力情報なし。
4.NDL-OPACで「和古書・漢籍」にチェックを入れ、タイトルに「染殿后」と入れ検索。
→『染殿后紀僧正恋ごろも』(マイクロフィルム)がヒット。
この中に何か手がかりがないか国会図書館にレファレンス依頼。
⇒資料の中身を精読しなければ回答できない質問には対応不可のため、直接自分で資料を確認する必要がある旨を利用者に連絡。
5.CiNiiでPDFで閲覧可の「染殿内侍をめぐって : 『大和』から『伊勢』古注、そして『古今』注へ」(三重大学日本語学文学, 12, p35-44, 2001)から『大和物語』第159段にも染殿の記述があることが分かる。書庫にあった『大和物語』(東京 : 朝日新聞社 , 1961.10)の第159段前後を確認するが、探している歌の記載はなし。
- 事前調査事項
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『国歌大観』データベース、『謡曲集』(新編日本古典文学全集)、『拾遺往生伝』、『今昔物語』、『古事談』、『宇治拾遺物語』、『源平盛衰記』、『真言伝』を調べたが、見つからなかった。
- NDC
- 参考資料
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- 新間進一, 武石彰夫編.『近世仏教歌謡集』中巻(『古典文庫』323巻)古典文庫 , 1971 (大今図 B2階書庫 911.65||K2||2)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 教員
- 登録番号
- 1000068653