レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年12月21日
- 登録日時
- 2018/06/05 15:41
- 更新日時
- 2018/09/05 11:36
- 管理番号
- 関大総図 16A-55J
- 質問
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解決
歌舞伎における雨が表現するものについて。たとえば「悪人が登場するシーンでは雨が降る」というように、人物の性格や特定の場面と結びつくものがあれば知りたい。
- 回答
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歌舞伎において雨は「陰惨な殺し場」で使用されることが多いようです。
「JapanKnowledge」『新版 歌舞伎事典』の「本雨」の項目や、『歌舞伎への招待』(戸板康二著. 衣裳研究所, 1950)のp.200をご参照下さい。
- 回答プロセス
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①データベース「JapanKnowledge」の『新版 歌舞伎事典』を検索。
「大道具用語。世話物の雨の場面で写実的な効果として〈本水〉を使用することがある。水桶を舞台上部に吊り上げ一文字の下に、小さな穴をあけたパイプを仕込み水を送り、水を舞台へ降らす。《村井長庵》の〈赤羽橋の場〉、《お艶殺し》、《佃の夜嵐》などの陰惨な殺しの場などで多く使用されている。傘や蓑などの小道具、照明の雨水へのタッチなどで、より一層舞台効果をあげることができる。」
"ほんあめ【本雨】", 新版 歌舞伎事典, JapanKnowledge, (参照 2018-06-05)
②冊子体の資料として歌舞伎鑑賞について紹介する資料を調査。『歌舞伎への招待』(戸板康二著. 衣裳研究所, 1950)p.200に以下の記載有り。
「尤も傘が多くつかはれたのは、一つは殺し場に、雨をふらせるといふことが、舞台効果を非常に高めたからでもある。」
- 事前調査事項
- NDC
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- 歌舞伎 (774)
- 参考資料
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- 戸板康二著. 歌舞伎への招待 3版. 衣裳研究所, 1950. (当館請求記号 *774*T2*1, 当館資料番号 000709131)
- キーワード
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- 歌舞伎
- 雨
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 大学院生
- 登録番号
- 1000236943