レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/08/12
- 登録日時
- 2009/01/23 02:11
- 更新日時
- 2010/05/01 09:26
- 管理番号
- 埼久-2008-040
- 質問
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解決
(日本語の)鼻濁音について知りたい。鼻濁音が残っている理由、使用される理由、言語学・生理学・時代性・地域性やどのような時に使用されるかなど。
- 回答
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当館で所蔵する鼻濁音に関する言語学的・時代的・地理的資料を紹介する。使用理由や生理学的な記述のある資料は見あたらなかった。
- 回答プロセス
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当館所蔵目録を検索し、該当する資料の内容を確認した。また、言語学(特に音声学、音韻論)の書架を直接あたり、該当する資料の内容を確認した。
1 参考図書
『国語学大辞典』(東京堂)p716-717 「鼻音」の項に「ガ行鼻音」についての解説あり。
『国語学研究事典』(明治書院)p67-68 「鼻濁音」の項に解説と研究論文リストあり。
『日本語学研究事典』(明治書院)p105-106 「鼻濁音」の項に解説、参考文献あり。
『音韻分布図』(国書刊行会)図25、26にガ行鼻音の分布図あり。
『明解日本語アクセント辞典 初版・2版』(三省堂)それぞれ巻末見返しの地図にガ行鼻音の分布図あり。
2 一般図書
『国語論究 第2集』(明治書院)p148-185「幕末の『獄中記』に見られるガ行鼻濁音表記とその系譜」(川本栄一郎)には幕末から明治初期にかけて見られるガ行鼻濁音の表記と名称を手掛かりに、ガ行鼻濁音表記成立の事情が記述されている。
『同 13集』p202-220「ガ行鼻濁音の実態と評価の変遷」(大橋純一)に戦前・戦後におけるガ行鼻濁音の実態と変遷、今後の変化についての記述あり。
『講座正しい日本語』(明治書院)p170-182「タマコ゜とタマゴ」(杉藤美代子)に鼻濁音に関する解説あり。
『日本語音韻の研究』(金田一春彦 東京堂)p168-197「ガ行鼻濁音」に1940年当時の東京における使用状況の記述あり。
『朝倉日本語講座 3』(朝倉書店)p148-164「音声現象の多様性」(相澤正夫)に北海道方言のガ行鼻音に関する記述あり。
『東京ことば』(読売新聞社)p37-45「鼻濁音の運命」に前掲の金田一晴彦「ガ行鼻濁音」の内容を分かりやすく解説されている。
『日本語ウオッチング』(岩波新書)p162-167「衰退するガ行鼻濁音」に鼻濁音の衰退過程について記述あり。
3 関連する新聞記事
「東京ことば 7」(『読売新聞 1987.8.22朝刊 23面』)、「同 8」(『同 8.25朝刊 23面』)、「同 9」(『同 8.26朝刊 23面』)などに関係記事あり。
「新日本語の現場」(『読売新聞 2003.12.9 夕刊 18面』)に関係記事あり。
『朝日新聞 1999.12.3 朝刊 39面』に関係記事あり。
《ことばサロン》に関連する記事が掲載されている。同会は2004年まで「鼻濁音を守る会」として活動、2005年以降「ことばサロン」に名称を変更している。
(http://www16.ocn.ne.jp/bmk/index.html 2008/7/10最終確認)
- 事前調査事項
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「音読・朗読入門」(岩波書店)
- NDC
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- 言語学 (801 9版)
- 日本語 (810 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 音声学
- アクセント
- 鼻音
- 日本語
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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香川県立図書館よりコメントをいただく(2010/03/31)。以下、資料情報の本文。
次の情報を見つけたのでコメントします。
・小学生の「にほんご」大疑問100 : 目からうろこ / 講談社. -- 講談社, 2000.8
※p.66-67「Q25 小学校の「が」は学校の「が」じゃない?~「ガギグゲゴ」をなんだか鼻にかかったようなヘンな発音をする人がいるんだけど。(ここで取りあげる内容・鼻濁音)」
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000051034