レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年02月25日
- 登録日時
- 2017/01/25 14:41
- 更新日時
- 2017/03/15 14:41
- 管理番号
- 埼久-2016-118
- 質問
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解決
1947年-1948年に東松山市唐子地区(当時は唐子村)が「A.レイパー調査団」の調査対象になり、調査団が訪れたらしい。農地改革についての調査のはずだが、その記録が見たい。
- 回答
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県立熊谷図書館が資料移動のため地域資料が調査できず、久喜館所蔵資料で調査を行ったところ、以下の資料に記載があったため紹介した。
「お百姓を米国へ映画紹介 レバー視察員らから唐子村で撮影」『埼玉新聞 1947年6月19日 2面』
「(略)十二日再度唐子村を訪れ、同村の田植状況や、農村の一日を同村大字下唐子潮田角三郎さん方で撮影した」とあり。
「米国へ行く農村映画の狙い マ司令部が唐子村潮田家撮影」『埼玉新聞 1947年6月22日 2面』
「(略)十二日から本月下旬まで比企郡唐子村大字下唐子潮田角三郎さん(四十)方で農家の一日の生活を撮影しているが(中略)私は家内と子供四人暮らしです十六歳の時父を失い(以下略)」※記事中「(四十)」は数字がつぶれている。記事の4段目に「近所の様子・農作業の様子・田畑の様子」について記述あり。
「レーパー博士報告 農村の進歩目立つ 県下唐子村も視察対象」『埼玉新聞 1949年 1月11日 3面』
「昨年十一月十四日から十二月丗日まで日本の農村地帯を視察したが十日記者会見で次の報告を行った」とし、「一年半前日本の十三農村を訪れ社会、経済状態を調査したが、今回再びこれらの土地を視察した」とあり。視察農村の内訳として「唐子(本縣)九百丗九」との記載あり。
《CiNii Articles》
林玉美著「占領下におけるアメリカの日本研究」(「順正短期大学研究紀要 33号」p73-86 順正短期大学 2004)(http://ci.nii.ac.jp/naid/110001219896 国立情報学研究所)
Ⅱ(2)『The Japanese Village in Transition』の項に、研究報告書『The Japanese Village in Transition』の解説があり、「日本の各地からタイプの異なる13村が選ばれ、1947年6月から1948年12月の間に起こった特徴的な変化を詳細に分析している」とし、調査地として選ばれた13村の内訳に、「埼玉県からカラコ村」との記載あり。調査方法や結論主旨等についても簡単な記載がある。
《国会図書館デジタルコレクション》
レイパー・アーサー著「日本農村の社会的及び経済的状態に関する調査」(「農林時報 8(2)」p9-10 日本農村調査会 1949.2)
5-6コマ 視察村名に「埼玉県 唐子村 939(戸)」の記述と視察の簡易な感想あり。
(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1765702 国会図書館)国立国会図書館/図書館送信参加館内公開
- 回答プロセス
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1 下記新聞記事データベースを〈レイパー〉で検索する
《聞蔵Ⅱビジュアル》(朝日新聞社)
「農業恐慌の不安はない レ博士視察団」『朝日新聞 1949年1月11日 東京・朝刊』
「昨年十一月十四日から十二月三十日まで北海道、本州、四国、九州の代表農村十三ケ所を視察した米国農務省農業経済局長、現在総司令部天然資源局農業課顧問のアーサー・レイパー博士は(以下略)」とあるが埼玉に関する記述なし。
《毎索》(毎日新聞社) 質問内容に関する記事なし。
2 《国会図書館 NDL-OPAC》(https://ndlopac.ndl.go.jp/ 国会図書館)を〈レイパー〉で検索する
レイパー・アーサー著「日本農村の社会的及び経済的状態に関する調査」(回答資料)
3 《CiNii Articles》(http://ci.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所)を〈レイパー調査団〉〈レイパー & 農地改革〉で検索するも該当なし。
4 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈レイパー & 1948年 & 農村〉で検索する
林玉美著「占領下におけるアメリカの日本研究」(回答記述済)がヒットする。この論文は《CiNii Articles》(http://ci.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所)のオープンアクセスで閲覧可能である。
5 埼玉新聞見出し検索システムを、現市町村名を〈東松山〉、検索期間を〈1947/06/01-1949/01/31〉で検索する。(回答資料)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2016年2月25日。
- 事前調査事項
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「東松山市の歴史(下)」(東松山市)
p488-489 東松山市の農地改革関係資料の記載あり、唐子地区の当時の統計資料は現存してないとあり。
関係する記載のない資料
「農地改革は如何に行はれたかー埼玉県農地改革の実態ー」(農地委員会埼玉県協議会)「東松山市史編纂調査報告」第7.14.16集(東松山市)「合併誌」(東松山市)「唐子村郷土史」(東松山市)
「第2次世界大戦前後のアメリカ人研究者による日本村落の研究」(「民博通信№139」文・桑山敬己)
Arthur Raper,et al.,the japanese village in transition,GHQ,SCAP,Tokyo,1950「本書は、占領下の日本において、農村社会学者でアメリカ農務省の局長だったA.レイパーらが、北海道から九州ウまで13の村落における農地改革の影響を調べた報告書である。短期集中調査だったためか、調査された事実さえ記憶されていない村落がほとんどである。」「the japanese village in transition」とあるとのこと。
- NDC
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- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 農業経済・行政・経営 (611 9版)
- 参考資料
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- 『埼玉新聞 1947年6月19日』
- 『埼玉新聞 1947年6月22日』
- 『埼玉新聞 1949年1月11日』
- 「順正短期大学研究紀要 33号」(順正短期大学 2004)
- 「農林時報 8(2)」(日本農村調査会 1949.2)
- キーワード
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- レイパー調査団
- 埼玉県-東松山市
- 唐子邑村
- 農地改革-日本-歴史-昭和時代
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000207308