レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年8月6日
- 登録日時
- 2015/08/06 13:24
- 更新日時
- 2015/08/06 15:01
- 管理番号
- 084
- 質問
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昭和20年(1945)の空襲による兵庫県・阪神地方の犠牲者数など被害数字を調べたい。
- 回答
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アジア・太平洋戦争末期の昭和20年(1945)、阪神地方の都市部を中心に、兵庫県内にも多くの空襲被害がありました。
とくに被害が大きかったのは、主として3月から8月にかけて実施される米軍B29爆撃機による一般市街地への焼夷弾空襲でした。B29が軍需工場・関連施設をねらって爆弾を投下する精密爆撃作戦や、空母艦載機・P51戦闘攻撃機による銃爆撃による被害もありました。
これらの空襲による犠牲者数などの被害数字を記録した当時の市町村による報告書が、各自治体が発行する自治体史にしばしば収録されています。ただし、こういった数字を参照する場合、二つの点で注意が必要です。第一に、自治体合併により罹災当時と自治体史発行時、さらに現在の自治体区域が異なっている場合があります。それぞれの数字が、いつの時点のどの範囲の被害数字を示しているのか、出典を確認して把握する必要があります。第二に、戦争末期になり被害が大きくなればなるほど、被害数字の正確な把握がむずかしくなっているので、記録されている数字はあくまで概数であり正確なものではないことを理解しておくことが必要です。
兵庫県内全体の被害数字及び、自治体ごとの被害を一括して記録したものとしては、次の刊行物があります。
(1)米国戦略爆撃調査団報告「神戸における空襲防護と関連事項に亘る現地報告書」所収「1945年兵庫県における空襲」
『西宮市史』第7巻(資料編4、1967年)所収
(2)兵庫県土木部計画課編集・発行『復興誌』(1949年)
なお、神戸空襲を記録する会編『神戸大空襲-戦後60年から明日へ-』(神戸新聞総合出版センターのじぎく文庫、2005年)が、(1)及び(2)記載の自治体区域別の被害数字を再録しています。
また、三省堂発行の『日本の空襲』6近畿(1980年)が、各自治体史などに記載された被害数字を網羅的に引用しており便利です。
- 回答プロセス
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1 兵庫県内全体及び自治体区域ごとの空襲被害数字を一括して記録した文献
◆(1)米国戦略爆撃調査団報告「神戸における空襲防護と関連事項に亘る現地報告書」所収「1945年兵庫県における空襲」
『西宮市史』第7巻(資料編4、1967年)所収
◆(2)兵庫県土木部計画課編集・発行『復興誌』1949年
◆神戸空襲を記録する会編『神戸大空襲-戦後60年から明日へ-』神戸新聞総合出版センターのじぎく文庫 2005年
上記(1)及び(2)記載の自治体区域別の被害数字を再録している。
2 その他の参考文献
◆『日本の空襲』6近畿 三省堂 1980
各自治体史などに記載された被害数字を網羅的に引用している。
- 事前調査事項
- NDC
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- 国防史.事情.軍事史.事情 (392 9版)
- 参考資料
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西宮市史 第7巻 資料編 4 西宮市/編 西宮市 1967
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I067341460-00 (当館請求記号 219/S/ニ-7) -
復興誌 兵庫県土木部 〔編〕 兵庫県土木部 1950
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I046092206-00 (当館請求記号 519.6/H/ヒ) -
神戸大空襲 : 戦後60年から明日へ 神戸空襲を記録する会 編 神戸新聞総合出版センター 2005
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008017001-00 (当館請求記号 391.6/S/コ) -
日本の空襲 6 : 近畿 日本の空襲編集委員会/編,君本 昌久/編 三省堂 1980
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I013627710-00 (当館請求記号 391.6/H/ニ)
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西宮市史 第7巻 資料編 4 西宮市/編 西宮市 1967
- キーワード
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- 空襲
- 犠牲者
- 戦災
- 兵庫県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 団体
- 登録番号
- 1000178091