レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 19960614
- 登録日時
- 2005/02/02 02:12
- 更新日時
- 2005/11/09 17:55
- 管理番号
- D1996F3667
- 質問
-
未解決
林芙美子の「花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき」という短詩のつづきが、「されど花は咲くなり人(蝶)は舞うなり」らしいが確実なものかどうか。
- 回答
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『林芙美子全詩集』 板垣直子解説 神無書房 1966 254p <当館請求記号 911.56-H3682h>
上記資料に「未発表の詩稿」という章があり、247ページに
花のいのちは みじかくて
苦しきことのみ 多かりき
という詩が掲げられていますが、この詩に続く詩句は記されていません。
同書に「解説-林芙美子の詩業」(板垣直子)という章があり、その250ページに以下の文書が記されています。
「本書は『面影』にのっている詩類の他に、未発表の草稿もふくむ。色紙、俳句が主だ。色紙にかいて人におくったり、即興的にかきとめておいた詩句は、芙美子が生前いろいろな場所で、それこそ乞われてかき、方々に散っているらしいので、今急に集めることができない。(中略)あの色紙にかいた言葉として、広く知られ、芙美子の文学碑にさえ刻まれている
花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ多かりき
という名文句なども、意味と表現法ともに、容易にうまれる種類ではないとおもう。芙美子はこの一句をのこすために生まれてきたような感じもする。」
以上のほか、林芙美子の『放浪記』を原作とした戯曲やシナリオ、林芙美子をモデルとした小説、林芙美子の文学碑等について調査しましたが、「花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき」のみの表記であり、これに続く詩句を記した資料は見当たりませんでした。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『日本名句辞典』(大修館)
『日本文学全集 林芙美子集』(集英社)
県立図書館照会済み
『新潮日本文学アルバム』(新潮社)
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 林芙美子全詩集 板垣直子解説 神無書房 1966 254p <911.56-H3682h>
- キーワード
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- 林芙美子
- 日本詩
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000014076