レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006/05/25
- 登録日時
- 2006/08/09 02:10
- 更新日時
- 2006/08/09 09:19
- 管理番号
- C2006F0400
- 質問
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解決
液晶用ヨウ素の市場価格
- 回答
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ヨウ素の市場価格を掲載している化学産業関連の資料として、次のものがありました。
・『化学工業年鑑 2005年版』(化学工業日報社 2005 当館請求記号Z43-178)
p.432に「ヨウ素」の項目があり、「国内価格は1キログラム当たり2,500~2,800円」との記載があります。
・『14705の化学商品』(化学工業日報社 2005 当館請求記号PA2-H54)
pp.152-153に「ヨウ素」の項目があり、価格について「16年10月 kg当2,700~2,800円」との記載があります。
・『ファインケミカルマーケットデータ』(シーエムシー 1999 当館請求記号PA31-G1)
第2巻p.1041に「ヨウ素」の項目があり、価格について「2,500~2,600円/kg」との記載があります。
他に、当館が契約しております外部データベース「日経テレコン21」の新聞記事検索で過去3年分の全国紙、経済紙、化学関係の専門紙を調べましたところ、2005年9月26日付の『化学工業日報』のp.7に「ヨウ素 電子関連・触媒利用が躍進」という企画記事が掲載されており、その中でヨウ素の価格について、「一キログラム当たり一六-一七ドル近辺」と記載されております。上記『化学工業年鑑 2005年版』等3点の資料で示された価格水準とはやや開きがありますが、ご紹介いたします。
ヨウ素の市場価格については以上が調査結果です。ご照会の内容は液晶に使用されるヨウ素とのことですが、用途によってヨウ素の種類および価格が異なる等の記述は、調査の限り見当たりませんでした。
一方、『化学経済』53(3)(化学工業日報社 2006.3 当館請求記号Z17-51)に掲載された佐久間昭「ヨウ素の産業」(pp.32-42)のp.37に液晶画面に使用するヨウ素の説明があり、「具体的なヨウ素の使用は、液晶ディスプレー用基材の延伸PVAフィルムに吸着配向させる2色性色素としてのヨウ素およびヨウ化カリウムであり、(以下略)」との記載がありました。ヨウ化カリウムはヨウ素化合物の1つで、液晶ディスプレーの生産に多く使われているものなので、ご参考までにヨウ化カリウムの市場価格についてもご紹介します。上に挙げました資料のうち、『14705の化学商品』p.89に「ヨウ化カリウム」の項目があり、価格については「16年10月 kg当2,700~3,000円」との記載がありました。
また、ご参考までにヨウ素の海外市場価格に関する次の新聞記事をご紹介します。2004年5月24日付の“CHEMICAL MARKET REPORTER”265(21)p.13に掲載された‘Iodine Prices Continue Recovery on Strength on X-Ray Contrast’中にヨウ素の価格について、‘Current contrast Iodine prices range from $14 to $15 per kg’と記載されております(この記事の全文については、当館の東京本館または関西館において、当館で契約しておりますオンランインデータベースであるEBSCOhostでご覧になれます)。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『化学工業統計年報』、『化学工業統計月報』。
大学図書館に照会したところ、『14303の化学商品』に問屋の仲値なら掲載してある、との回答。
- NDC
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- 無機化学 (435 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 沃素
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000029878