レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20050427
- 登録日時
- 2005/12/01 02:11
- 更新日時
- 2006/11/08 09:45
- 管理番号
- C2005F0263
- 質問
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解決
明治10年12月に東京で設立され、後に三和銀行に(現在のUFJ銀行)に合併された第三十国立銀行について調べてほしい。
- 回答
-
(【 】内は当館請求記号)
ご照会の件につきまして、調査いたしましたところ、(1)『三和銀行史』(三和銀行三和銀行史刊行委員会編 三和銀行 1954【338.61-Sa632s】)の13-15ページにある、三十四銀行年表の中の15ページに「昭和四年八月十九日 株式会社三十銀行を買収し、その本店を八丁堀支店(東京)とす」との記述がありました。
(2)『三和叢書 一般経済篇 第13 三和銀行の歴史』(三和銀行調査部 1958 【338.08-Sa632s】)(1957年刊とのことでしたが、おそらく同じ資料ではないかと思われます)および1974年刊のものを確認しましたが、第三十銀行に関する記述はありませんでした。
また、(3)『サンワのあゆみ 三和銀行小史』(1953年刊)につきましては当館では所蔵が無く、『サンワのあゆみ : 三和銀行創立五十周年誌』(三和銀行調査部企画・編集 三和銀行 1983 【DF238-134】)を確認しましたところ、47ページに、三十銀行(本店)の、昭和30年頃撮影されたという写真が掲載されていました。「佐賀の鍋島藩士達のつくった銀行でしたが、昭和4年三十四銀行に買収され、八丁堀支店になりました」との記述もあり、三和銀行になってからの建物が、元第三十銀行ということで掲載されたようです。
その他、『本邦銀行変遷史』(東京銀行協会調査部・銀行図書館 1998 【D4-G272】;科学技術・経済情報室開架資料)の420ページにも、第三十国立銀行の記述があり、そこに後継として明治30年に㈱三十銀行に改称したとの記述があったため、㈱三十銀行で調査したところ、310ページに㈱三十銀行の記述もありました。同資料の記述によると、明治10年~明治30年は第三十銀行、その後明治30年~昭和4年は㈱三十銀行に引き継がれ、昭和4年に㈱三十四銀行に買収されたようです。
また、同資料には典拠資料が4点掲載されており、うち1点は(1)の資料でした。残りの3点についても調査してみましたので、結果を以下に記載しておきます。
・『第五回銀行総覧』 コンパニオン出版 1985 【DF235-143】
全国銀行名鑑という項目のp.9に、位置、資本金、設立、存立時期について記述
があります。
・『日本金融史資料』昭和編 第九巻 日本銀行調査局編 大蔵省印刷局 1964【338.21-N684n】
p.372に、昭和四年八月に大蔵省で調査した銀行合同表の記載があり、そのうち合同により消滅する銀行として、三十銀行の記述がありました。
・『大蔵省銀行局年報』 8 第22-23次(明治30-31年度) 雄松堂書店 2004【YD-H6】(マイクロフィルム資料)
第6章「国立銀行営業ノ景況」の、営業満期および営業満期前特別処分法により私立銀行に継続した国立銀行の中の営業満期の国立銀行欄に、第三十銀行の記述がありました。章はp.108から始まっており、第三十銀行自体の記載はp.110にあります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『三和銀行の歴史』(1974年)、『写真でみる三和銀行の歴史』(1973年)には記載はありませんでした。
- NDC
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- 金融.銀行.信託 (338 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 金融
- 歴史
- 銀行
- 三和銀行
- 国立銀行
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000025136