レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/11/30
- 登録日時
- 2019/03/21 00:30
- 更新日時
- 2023/12/24 00:30
- 管理番号
- M18120412190569
- 質問
-
熊の肉は食べることができるのか。
- 回答
-
①『ニッポンの肉食』では、日本で最も多く捕獲されるクマはツキノワグマで、四国山地、中国山地、紀伊半島それぞれの一部、中部地方から関東、関東以北の山間部が主な生息地とあるが、特に東北地方に多く生息しており、秋田を中心としたマタギは、肉以外に血や胆嚢などを薬に加工して売り歩いていたとある。また、クマは「肉の鍋」、「骨鍋」、「内臓の煮込み」の3種類の鍋料理で食べられており、冬眠明けのクマを刺身で食べる地域があることや、肉を囲炉裏端で半生に干して保存していたことなどが記載されている。
②『47都道府県・肉食文化百科』には、日本で、ツキノワグマやヒグマが生息する地域において、胆嚢(熊胆)が万病に効く民間薬として利用されていたほか、熊肉は、マタギが生活のために煮物やクマ汁で食べるのがほとんどであったとある。現在は、クマは保護獣となっているので、11月15日から2月15日までの狩猟期のみ狩猟をすることが出来るが、大量には出回ることがなく、古くから野生動物を食べさせている店か、フランス料理店でジビエ料理を提供する数少ない店で食べることができるとある。
なお、安全に食べるための指針は③『厚生労働省野鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)』がある。
また、寄生虫については、④『食品衛生研究』65巻1号の『野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針の策定について』で触れられている。
さらに、⑤『ジビエ解体・調理の教科書』では、穴熊の解体方法、衛生管理のポイント、加熱条件、下処理方法について写真付きで説明がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 衣食住の習俗 (383 9版)
- 参考資料
-
-
①田中康弘『ニッポンの肉食』 筑摩書房,2017,188p. 参照はp.82-88.
②成瀬宇平、横山次郎『47都道府県・肉食文化百科』 丸善出版,2015,6,322p. 参照はp.21.
④小西豊「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針の策定について」『食品衛生研究』65巻1号,2015.1,p.9-16.
⑤
『ジビエ解体・調理の教科書』 グラフィック社,2018,176p. 参照はp.92-129.
-
①田中康弘『ニッポンの肉食』 筑摩書房,2017,188p. 参照はp.82-88.
- キーワード
-
- 狩猟
- 文化
- 野生
- 衛生管理
- ジビエ
- 解体
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2018120412143690569
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000253414