『聞蔵Ⅱビジュアル for Libraries』で検索したところ、朝日新聞 天声人語では下記の記事に掲載されており、
第27回朝日歌壇賞を受賞した短歌で、作者は「西野防人」、数字の意味は、六二三(沖縄の日本軍ほぼ全滅)八六(広島に原爆投下)八九(長崎に原爆投下)八一五(終戦)、五三(日本国憲法実施の日)であることがわかる。
①-1 朝日新聞 2011年01月31日 朝刊 1総合 1面
「(天声人語)1月の言葉から
去年の入選作から選ばれた第27回朝日歌壇賞の一首に大阪の西野防人(さきもり)さんの〈六二三(ろくにいさん)、八六八九八一五(はちろくはちきゅうはちいちご)、五三(ごさん)に繋げ我ら今生く〉。忘れ得ぬ日々。意味不明を言う若者の少なきを願いつつ。」
①-2 朝日新聞 2015年06月25日 朝刊 1総合 1面
「(天声人語)沖縄と本土の6・23
このコラムに、日々さまざまなご質問を頂戴(ちょうだい)する。ここ数年で最も多かった一つが、次の歌の意味だった。〈六二三(ろくにいさん)、八六八九八一五(はちろくはちきゅうはちいちご)、五三(ごさん)に繋(つな)げ我ら今生(い)く〉。朝日歌壇賞を受けた西野防人(さきもり)さんの一首で、4年前に紹介した▼自分で調べた人もいて、しばらくして声欄に投書が載った。「八六と八九は広島と長崎に原爆が投下された日、八一五は終戦、五三は新憲法施行の日と分かった。では冒頭の六二三は……。パソコンで検索して沖縄戦終結の日であることを知った」 」
①-3 朝日新聞 2010年08月30日 朝刊 歌壇俳壇 9面
「 <高野公彦選>
六二三(ろくにいさん)、八六八九八一五(はちろくはちきゅうはちいちご)、五三(ごさん)に繋げ我ら今生く(岸和田市)西野防人
【評】 第一首は、六二三(沖縄の日本軍ほぼ全滅)八六(広島に原爆投下)八九(長崎に原爆投下)八一五(終戦)、そして五三(日本国憲法実施の日)という数字仕立てで歴史の重さを思う歌。」
①-4 朝日新聞 2011年01月10日 朝刊 歌壇俳壇 9面
「第27回朝日歌壇賞
<高野選>
六二三(ろくにいさん)、八六八九八一五(はちろくはちきゅうはちいちご)、五三(ごさん)に繋げ我ら今生く
(岸和田市)西野防人
誰もが知る重い日ばかりで既に類歌があると思い、一年前に一度断念しました。がまた時が巡り、表記方法を見直して投稿したものです。戦時生まれ故の名前の言霊と、戦争の記憶が詠ませてくれたと思っております。」
②『朝日歌壇 2011』153p にも①-3と同様の解説が掲載されていた。