レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005/04/06
- 登録日時
- 2005/08/05 02:10
- 更新日時
- 2009/06/12 11:44
- 管理番号
- 埼久-2005-011
- 質問
-
未解決
阿波野青畝の俳句「山又山 山桜又 山桜」が、正岡子規の短歌「紅葉せし 山又山を 見渡せば 雲井に寒き ふじの白雲」に影響をうけて作られたものかを知りたい。
- 回答
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当該の句が子規の作品の影響を受けて作られたことが記述してある資料は見つからなかった。また、青畝と子規との関係について記述してある資料も発見できなかった。回答プロセスを参照のこと。
- 回答プロセス
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当該句の解釈・作成の背景について記述されている資料を調査するが、子規の影響を受けた句であることが記述された資料は見つからず。
青畝が作句するにあたり子規の影響を受けていたかどうかを、人物伝・作品論を中心に調査するがそのような記述のある資料は発見できず。
子規が青畝に与えた影響について、子規の人物伝を中心に調査するがそのような記述のある資料は発見できず。
『俳句講座 8 現代作家論』(明治書院 1970)
p359に「青畝は、これまでの長い句生活において論文のようなものは全く書いていなし、軽い感想を述べることも稀であった。」とあることから、子規との関連を伺わせるような資料の存在する可能性は極めて少ないと思われる。
この句について青畝独特の表現であるという記述のある雑誌論文が2点見つかった。以下のとおり。
『俳句 昭和48年6月号』
木村蕪城「青畝句の用字・用語-『甲子園』逍遥」(p44-49)のp47に「(前略)「又」の使いかたに青畝独特のものがあるを感じる。(中略)もう青畝独特のものになってくる。一つのリズムを追いながら情緒を深めてゆく。そういう行き方の「又」のきわめつくした形をさきの「山又山」に見るのである。」との記述あり。
『俳句 昭和57年7月号』
友岡子郷「「阿波野青畝」人と作品」(p118-121)のp119に「まさしく配字の妙、調べの妙である(中略)が、「山又山」はそうではない。全くの独特である。」との記述あり。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 阿波野 青畝(アワノ セイホ)
- 俳句-日本文学
- 正岡 子規(マサオカ シキ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000023400