レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年2月1日
- 登録日時
- 2013/10/26 13:19
- 更新日時
- 2014/02/08 11:22
- 管理番号
- レファ演87
- 質問
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解決
時間の単位である「秒」について、その定義の変遷を知りたい。また、1秒の精度の向上について最近の日本の技術に触れている資料があれば読みたい。
- 回答
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下記情報及び資料を提供する。
現在の「秒」の定義については、1967年10月、第13回国際度量衡総会で決定されている(『理科年表』(国立天文台/編、丸善出版)、『丸善単位の辞典』(二村隆夫/監修、丸善、2002)などより)。
最近の日本の技術については、光格子時計などがあり(『わかる「時間」』(ニュートンプレス、2009)、「パリティ」(2008年1月号)などを参照)、2012年10月、次世代原子時計の有力候補として独立行政法人産業技術総合研究所の開発したイッテルビウム光格子時計が採択されたことが報道されています(「北海道新聞」2012年10月21日、「日経新聞」2012年10月22日、「日経産業新聞」2012年8月3日)。
「日経産業新聞」によると、次世代時計の候補は8種類、うち2種類が日本の時計だそうです。
- 回答プロセス
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物理学(科学)なので最初にあたるのは『理科年表』。
次に時間の単位という点から『丸善単位の辞典』や、『量の表現辞典』(高田誠二/編著、朝倉書店、2010)、国際単位(SI)という点から、『早わかりSI単位辞典』(中井多喜雄/著、技報堂出版、2003)、暦という点から『天文の事典』(朝倉書店、2003)などの参考資料にあたる。
一般資料でも、『「時」の国際バトル』(織田一朗/著、文芸春秋、2002)、回答文中資料『わかる「時間」』、『単位の成り立ち』(西条敏美/著、恒星社厚生閣、2009)など、最新とは言えないものの、結構な冊数がある。
これらの資料から、「原子時計」「光格子時計」をキーワードにして、雑誌記事検索や新聞記事検索を行なうと、回答内の「パリティ」「日経産業新聞」などに辿りつけます。
また、これらの記事に載っている開発研究機関(理化学研究所、NICT(独立行政法人情報通信研究機構)、AIST(産業技術総合研究所)、科学技術振興機構のウェブサイトやリンク集の紹介もできると思われます。
- 事前調査事項
- NDC
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- 参考図書[レファレンスブック] (403 9版)
- 度量衡.計量法 (609 9版)
- 精密機器.光学機器 (535 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 時間
- 単位
- 秒
- 国際度量衡総会
- 理科年表
- 国際単位
- 原子時計
- 光格子時計
- 産業技術総合研究所
- NICT
- AIST
- JST
- 北海道新聞データベース
- 日経テレコン21
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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従量制の日経テレコン(※職員が代行検索をいたします)を使うと下のような記事も拾うことが可能です。
「科学 1秒の精度を極める 日本の光格子時計 世界標準狙う」(『朝日新聞』2012年11月5日付朝刊10面)
「わかるサイエンス 大図解 1秒を決める」(『読売新聞』2012年2月3日付10面)
この他、各研究機関のサイトも有用です。
・「計量標準総合センター:時間標準研究室」(独立行政法人産業技術総合研究所)
・「次世代時刻周波数標準グループ」(独立行政法人情報通信研究機構)
・「ERATO 香取創造時空間プロジェクト」(独立行政法人科学技術振興機構)
なども参考にできる。
※ウェブサイトについて(参照2013-11-9)
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 係内演習 図書館
- 登録番号
- 1000139595