レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/10/16
- 登録日時
- 2012/01/14 02:02
- 更新日時
- 2012/03/20 16:07
- 管理番号
- 6000005802
- 質問
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解決
日本の美術工芸品で、最初に国宝に指定されたものは何か。
- 回答
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絵画の国宝登録番号00001は「絹本著色普賢菩薩像(けんぽんちゃくしょくふげんぼさつぞう)」
工芸品は「太刀/銘長光/大般若長光(たち/めいながみつ/だいはんにゃながみつ)」
彫刻は「木造弥勒菩薩半跏像(もくぞうみろくぼさつはんかぞう)」
書跡・典籍は「圜悟克勤墨蹟/印可状(えんごこくごんぼくせき)」
これらは文化財保護法にもとづき1951年6月9日に国宝に指定されたもの。
また歴史資料は「慶長遣欧使節関係資料(けいちょうけんおうしせつかんけいしりょう)」(2001年6月22日指定)
考古資料は「袈裟襷文銅鐸/伝讃岐国出土(けさだすきもんどうたく/でんさぬきこくしゅつど)」(1942年6月26日指定)
古文書は「海部氏系図(あまべしけいず)」(1976年6月5日指定)
がそれぞれ登録番号00001となっている。
- 回答プロセス
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709.1(文化財)の書架を探す。
『NHK国宝への旅別巻 国宝全ガイド1,034件』(日本放送出版協会)には、都道府県別・年代別・五十音の国宝索引はあるが、指定番号の記載はなし。
なおこれによると、現在の国宝は、1950(昭和25)年制定の文化財保護法にもとづいて指定されたもの。法的に文化財が保護されたのは1897(明治30)年の古社寺保存法制定以来のことで、当時は美術工芸品を国宝、建物を特別保護建造物として指定していた。
さらに1929(昭和4)年に国宝保存法が指定され、建物も国宝として指定されるようになった。その後、無形文化財(人間国宝)をも対象とした文化財保護法が制定されるにあたり、旧法で指定されていた国宝は全ていったん重要文化財とされ、改めてその中から国宝が指定されていったとのこと。
これに加え、『世界大百科事典10 コウフ-コン』(平凡社)で「国宝」を調べるが、国宝保存法制定時に宝物類3705件・建造物845件が国宝に指定されたとの記述はあるものの、指定されたものが何であったかは記載なし。
レファレンス協同データベースで、国宝について検索したところ、近畿大学中央図書館の事例(参考URL1)に、文化財のデータベースが紹介されていた。
この中の「国指定文化財等データベース」(参考URL2)の詳細検索で、登録番号00001の国宝を検索することにより、文化財保護法にもとづいて最初に国宝に指定された美術工芸品等が判明した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 芸術政策.文化財 (709 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 国宝
- 文化財
- 文化財保護法
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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日本の国宝や文化財について(近畿大学中央図書館レファレンス)
https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000023826(参考URL1)
国指定文化財等データベース http://www.bunka.go.jp/bsys/(参考URL2)
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000099950