レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2002年7月4日
- 登録日時
- 2004/03/06 19:53
- 更新日時
- 2005/12/10 10:25
- 管理番号
- 人文-00010
- 質問
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解決
伊勢大輔の百人一首「いにしへの奈良の都の八重桜…」の返歌がのっている資料。できればその返歌についての解説がのっている資料をさがしています。
- 回答
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『新編 和歌の解釈と鑑賞事典』に「『九重ににほふを見れば桜がり重ねてきたる春かとぞ思ふ』」という中宮(彰子)の返歌」の記載があります。(p.324)
『校註 国歌大系 第二十五巻 総合索引ニ カーシ』では「ここのへに にほふをみれば」の索引で該当歌が2点ありますが(p1341)、いずれも紫式部の作として「九重に匂ふをみれば遅櫻かさねてきたる春かとぞ思ふ」(7巻p24)と、「九重に匂ふを見れば櫻がり重ねてきたる春の盛りか」(12巻P812)と、非常に似た歌が記載されています。
他の各種和歌索引にも、彰子の歌としては記載がありません。
『紫式部集評釈』(p162-p167)、『紫式部集全評釈』(p545-549)に歌の解釈と作歌の状況の記載があり、中宮彰子の返歌として、紫式部が代作をしたものとされています。
また『紫式部集・紫式部日記の研究』にもあるとおり、歌集によって、歌が少しづつ異なるようです。(p115)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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インターネットで検索の結果、中宮彰子が返歌をしているそうですが、その意味や、調査できる資料まではみつけられませんでした。
- NDC
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- 詩歌 (911 8版)
- 参考資料
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- ①『新編 和歌の解釈と鑑賞事典』井上宗雄 武川忠一/編 笠間書院 1999 955p
- ②『校註 国歌大系』国民図書/編 講談社 1976 全28巻
- ③『紫式部集評釈』竹内美千代/著 桜楓社 1970 316p
- ④『紫式部集全評釈』(笠間注釈叢刊9)南波浩/著 笠間書院 1983 762p
- ⑤『紫式部集・紫式部日記の研究』河内山清彦/著 桜楓社 1980 477p
- キーワード
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- 百人一首
- 和歌
- 紫式部
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 府内図書館
- 登録番号
- 1000001787