レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年03月04日
- 登録日時
- 2012/03/10 15:42
- 更新日時
- 2012/03/30 09:11
- 管理番号
- 2009-0069
- 質問
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解決
1月の行事「だんごさげ(だんごさし)」について、山形県の事例が記載されている資料を教えてほしい。
- 回答
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資料①のP173に、だんごさげの説明として、「米の粉を臼でついて水で練って、女性たちが団子をつくり、これを茹でる。茹で上がったものをミズキの枝先に刺すと、花が咲いたように美しい。・・・太いミズキを大黒柱に結びつけて飾った上に、ミゴ(稲わらの芯)に小さく切った餅を通したものを16本つくり、ミズキの根方にさげる。これで、米の豊作を祈願する」という内容が記載されています。神棚に供えられた団子の写真も掲載されています。
資料②のP161には、天井一面に張りめぐらされた団子の木の写真が掲載されています。団子さげは、昔から置賜各地に一年の福を呼ぶ小正月の風習であること、五穀豊穣、家内安全、交通安全、世界平和や養蚕の豊作などを祈ってのことなどの記載があります。
資料③のP352には、だんごさしは、「旧暦の正月に農作の予祝行事として行われた。水木の枝もたわわにだんごをさして、稲も繭もかくあれかしと祈ったもので、大きな木ほど喜ばれた」とあります。
資料④のP2には、団子木飾り(餅花)のいわれが、「昔大豊作の年に、山野のあらゆる草木に実がみのったことがあった。ところが瑞木だけは花も咲かず実もみのらなかったので、里人が大きな団子をその枝々に刺して瑞木を慰めてやった」ことにあり、瑞木にさえ「このように実がみのる程の豊作になるようにとの農家の願いがこの行事にこめられているのであろう」と記載されています。
資料⑤のP183~184に、「正月に行われる特色ある祭礼・行事」一覧の掲載があり、そのなかに県内8地区の「だんごさし」の概要について記述があります。
資料⑥のP118~119には、小正月の行事としてのだんご下げにも豊作祈願があらわれており、座敷一杯に枝をひろげた「だんごの木」にさした団子は、繭の豊作を祈るもので、特に「16だんご」という大粒の団子は、蚕神を意識して作られたものであるとの記述がなされています。また、だんごさげ(だんごさし)の県内分布図が掲載されています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (380 9版)
- 参考資料
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- 資料①決定版置賜ふるさと大百科/2007(K270/キヨ)
- 資料②心に残る置賜のまつりと歳時記/須藤正夫/1998(YK385.8/スト)
- 資料③図説山形の歴史と文化/山形市教育委員会編/2004(K264.1/ヤマ)
- 資料④ふるさとの行事/高橋敏雄/1981(YK385.8/タカ)
- 資料⑤山形県の祭り・行事 山形県祭り・行事調査報告書/山形県教育委員会編/2004(K385/ヤマ)
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資料⑥山形県民俗地図 昭和53・54年度 民俗文化財分布調査報告書/山形県教育委員会編/1980(K382/ヤマ)
※( )は当館の請求記号です
- キーワード
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- だんごさげ
- だんごさし
- 小正月行事
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 団体
- 登録番号
- 1000103381