レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年06月21日
- 登録日時
- 2013/10/07 17:54
- 更新日時
- 2015/03/05 12:28
- 管理番号
- 宇南13-00102
- 質問
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解決
下野新聞(2013年6月15日付)で、徳次郎(宇都宮市)で行なわれていた鍛刀の記事を見た。記事に「徳次郎の刀工として名のある者には30人いた。」と書かれてあったが,室町時代~江戸時代初期のころ、下野国全体で何人くらい刀工がいたのかを知りたい。
- 回答
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検索・内容確認をして、以下の本を紹介した。
◆『野州刀工金工集』(栃木県立図書館より借用)
序文に「下野国の刀匠は古刀期に建武年間の春盛を始めとして以下年次に十余人あり、…」とある。
また、本文「野州刀工篇 一、古刀期の遠隔」(P1)にも、「古刀期を通じて、野州刀工は十余人を数え、多数の作刀があったと思われるが、現存するもの稀にして、僅かに後代、定住した人数の刀工の遺作を見るに過ぎず、実に寥々たる現状である。」との記述がある。
その他、古刀期の刀工銘、新々刀期(江戸時代末期~)の刀工銘が記されており、解説もされている。(P3~13)
◆『下野徳次郎刀の研究』
P15 に 「下野国において古刀期を代表する刀工は、他国に比べ少なく古今の刀工銘鑑に記載されている人数はおよそ30名ですが、そのほとんどは徳次郎の刀工であり、徳次郎刀を抜きにしては下野の刀工を語れないほどの位置にあります。したがって、下野古刀期の刀剣の研究は、即徳次郎刀の研究といっても過言ではありません。」との記述あり。
また、第1部 第5章(P26~31)には「徳次郎刀工の系譜」と「徳次郎刀工銘一覧」が記載されている。
◆『目で見る富屋の歴史』
P10 「徳次郎の刀工として名のある者は、おおそ30名を数えますが…」との記述あり。
以下、人数の記載は無いが、栃木県の刀工に関して参考となる資料を紹介。
◆『栃木県の刀剣』
「栃木県の刀工」の項あり(P10~11)。また、「下野刀工銘一覧」の項あり(P199~207)
◆『栃木県史 通史編3 中世』
「鍛冶・番匠・製紙」の項あり(P669~)。
◆『宇都宮市史3 中世通史編』
「宇都宮の刀鍛冶」の項あり(P522~)。
◆『富屋村史』
「第1章 徳次郎正宗」の項あり(P19)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 金工芸 (756)
- 参考資料
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中山 安隆/共編 , 堀江 正作/共編. 野州刀工金工集. 日本美術刀剣保存協会栃木県支部, 1962.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I032521796-00 -
日本刀剣研究会/編. 下野徳次郎刀の研究. 日本刀剣研究会, 1988.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I016535843-00 -
富屋史研究会 編. 目で見る富屋の歴史. 宇都宮市立富屋公民館, 1997.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002585267-00 -
栃木県教育委員会事務局文化課 編. 栃木県の刀剣. 栃木県教育委員会, 1980.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001464392-00 -
栃木県史編さん委員会 編. 栃木県史 通史編 3 (中世). 栃木県, 1984.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001693993-00 -
宇都宮市史編さん委員会 編. 宇都宮市史 第3巻 (中世通史編). 宇都宮市, 1981.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001523918-00 - 福田操 著. 富屋村史. 栃木新聞社. 1962
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中山 安隆/共編 , 堀江 正作/共編. 野州刀工金工集. 日本美術刀剣保存協会栃木県支部, 1962.
- キーワード
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- 刀工
- 鍛刀
- 徳次郎
- 下野国
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000138079