レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年11月01日
- 登録日時
- 2011/01/28 11:37
- 更新日時
- 2011/03/25 16:10
- 管理番号
- 名古屋市鶴-2010-050
- 質問
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解決
渡辺市太郎が創立し、『大日本名蹟図誌』を出版した合資会社、名古屋光彰舘について、(A)所在地、(B)事業の実態などについて知りたい。
- 回答
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(A)名古屋光彰舘は、名古屋市朝日町にありました。また、光彰舘事務所が海東郡赤星村に、光彰舘岐阜出張所が岐阜市小熊町にありました。
(B)合資会社名古屋光彰舘は、明治30年末において、営業種別は銅版彫刻及印刷・書籍出版、創業年月は明治30年6月、資本金総額は1,500円、拂込済資本金は1,500円でした。
- 回答プロセス
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(1)光彰舘がいつごろ営業していたかを確認するために、国会図書館NDL-OPACで『大日本名蹟図誌』の書誌事項を確認しました。出版社は名古屋光彰館、出版地は名古屋、出版年は明治28年から37年でした。
(2)『大日本名蹟図誌』は近代デジタルライブラリーでは館内限定公開であり、奥付などを確認することができませんでした。そこで、「光彰舘」を検索語として、近代デジタルライブラリーを検索したところ、『岐阜県名誉図誌附録』がヒットしました。
(3)『岐阜県名誉図誌附録』31/35の奥付を確認したところ、出版は明治廿八年、発行所は光彰舘事務所で所在地は愛知縣海東郡赤星村二千四百八十四番戸と、光彰舘岐阜出張所で所在地は岐阜縣岐阜市小熊町浄土寺内とありました。ただし、これは、光彰舘であって、名古屋光彰舘ではありませんでした。
(4)郷土資料の棚にあたりました。『中京名鑑 昭和3年版』p.226に、「名古屋印刷株式會社々長 渡邊市太郎君」の項目がありました。その中に、「若年の時、名古屋市朝日町に合資會社名古屋光彰館と稱する印刷出版會社を創立し」とあり、名古屋光彰舘が名古屋市朝日町にあったことが分かりました。
(5)また、『愛知県勧業年報 明治30年』p.136の「工業會社 明治三十年末」の項目に、「合資會社名古屋光彰舘」が掲載されていました。営業種別は「銅版彫刻及印刷・書籍出版」、位置は「名古屋市朝日町」、創業年月は「明治三十年六月」、資本金総額は「1,500円」、拂込済資本金は「1,500円」であることが分かりました。
- 事前調査事項
- NDC
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- 出版 (023 9版)
- 商業 (670 9版)
- 印刷 (749 9版)
- 参考資料
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- http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/764990 (近代デジタルライブラリー 『岐阜県名誉図誌附録』31/35)[last access 2011/2/16]
- 『中京名鑑 昭和3年版』 名古屋毎日新聞社 1928年 p.226
- 『愛知県勧業年報 明治30年』 [愛知県/編] 1899年 p.136
- キーワード
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- 名古屋光彰舘
- 渡辺市太郎
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000077293