レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/11/18
- 登録日時
- 2012/11/05 17:17
- 更新日時
- 2012/11/09 11:48
- 管理番号
- 日進11R-45
- 質問
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解決
蓬左文庫で複写した『温知政要』の序末と巻末にある印について知りたい。
何と書いてあり、どんな意味なのか。
- 回答
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「温知政要管見」多 比佐志/著によると、
序末の印
太い丸の上部に、やや角がつくられ、そのうちに文字が一字記されている黒印。
文字は「諄」(マコト)名乗の反字である。
意味は、小川六太夫の手記からの引用として、「丸キハ御国和順、上下和シ候所、丸ニ少角御付被遊候 罰ハ少御意の由」とある。
巻末の印
角のとれた四角の黒印。
文字は「冠式」
意味は、小川六太夫の手記からの引用として、「「御官位の口宣ニ源敬公御代ヨリ無御座文有之、夫ヲ御判ニ御記被遊候由、国持六葉冠三司加此文也」とある。
- 回答プロセス
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※( )内は当館請求記号
質問者が持ってこられた複写物にあった請求記号から、蓬左文庫蔵書検索システムを検索し、資料が享保年間に徳川宗春によって著されたことを確認する。
落款や印章、徳川に関する事典類を見るが、宗春の印は見つからない。
下記、名古屋、尾張に関する資料を見る。
『名古屋市史 第3巻』(092.1/0297/3)
『名古屋叢書 第1巻』(090.8/026/1)
『温知政要』についての記述はあるが、印についての記述は確認できない。
ほか、名古屋、尾張についての事典類を見るが見つからない。
CiNiiで"温知政要""徳川宗春"を検索すると下記資料がヒットする。
多 比佐志. 「温知政要管見[徳川宗春]」 郷土文化. 1951,6(3), p.10-17
収録誌の『郷土文化』(09/15)は、所蔵があったので確認したところ
p.11に序末の印について、p.12に巻末の印について記述があった。
- 事前調査事項
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質問者が複写した資料は、享保17年に尾張藩士の小川宅政が宗春から拝領した特装本である。
- NDC
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- 日本史 (210 7版)
- 書.書道 (728 7版)
- 印章.篆刻.印譜 (739 7版)
- 参考資料
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- 『郷土文化』6(3)/名古屋郷土文化会/1951/(09/15)p.10-17 (ZW94000510)
- キーワード
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- 温知政要
- 徳川宗春
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 開放講座
- 登録番号
- 1000113365