レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年08月27日
- 登録日時
- 2012/08/30 14:57
- 更新日時
- 2012/08/30 14:58
- 管理番号
- 2012C013
- 質問
-
解決
「島原大変肥後迷惑」の際の肥後(熊本)側の犠牲者数を知りたい。
- 回答
-
犠牲者数で確定した数値は無く、諸説あるようです。
熊本大学附属図書館の所蔵資料のうち、確認ができたものは以下の通りです。
1)図書: 『新収日本地震史料 第四巻別巻』東京大学地震研究所, 1984
地震と津波の古記録集で、1~329p 島原大変関係を収録
この中で肥後の犠牲者数の表は次のとおり
p.312 表14 寛政四年潮害被害
(宇土・飽田・玉名)溺死者4691人
(天草郡の死者)345人
合計5036人
被災者数の表もあります
p.326 表11 眉山崩壊津波被害(肥後側)
p.328 表13 寺院過去帳による地域別被災率(肥後側)
2)図書: 『新熊本市史 通史編第四巻近世Ⅱ』 熊本市, 2003
p.447 表19 郡・手永別被害 溺死者数4692人
注)上記数値には天草の数値は含まれていません
3)雑誌論文: 都司嘉宣, 日野貴之.
寛政四年(1792)島原半島眉山の崩壊に伴う有明海津波の熊本県側における被害,および沿岸遡上高. 東京大学地震研究所彙報. 1993, 68(2), p.91-176.
上記図書『新収日本地震史料 第四巻別巻』に掲載された古記録のうち、肥後側津波の状況を記した文書21点を研究されて、熊本県側の死者は
5158人という数値を導き出されている(p.102)
他の数値として、熊本全域で死者4996人、5016人、肥後三郡だけで死者5209人という数値もあるようです。
- 回答プロセス
-
過去に受けた同様のレファレンスの記録を参照し、文献リストを元に犠牲者数を調査した。
レファレンス協同データベース 2012.8.9登録 2012C011
「寛政四年(1792年)に発生した天災「島原大変肥後迷惑」の際、被災民の救済、被災地の復興などの面で活躍した藩主や藩士、村役人、あるいは江戸幕府の代官などについて知りたい。関連図書・論文を教えてほしい。」
https://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000109811
(最終アクセス日は2012年8月30日)
- 事前調査事項
- NDC
-
- 九州地方 (219)
- 社会福祉 (369)
- 気象学 (451)
- 参考資料
- キーワード
-
- 災害
- 震災
- 防災
- 噴火
- 雲仙岳
- 雲仙普賢岳
- 地震史料
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 電話によるレファレンス。質問者はインターネット環境がない。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000110729