レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年9月30日
- 登録日時
- 2020/09/30 10:26
- 更新日時
- 2020/11/18 11:39
- 提供館
- 京都市図書館 (2210023)
- 管理番号
- 右中ー郷土ー139
- 質問
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解決
狸谷山不動院について知りたい。
- 回答
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狸谷山不動院は,京都市左京区一乗寺にある真言宗の寺院です。交通安全やガン封じのご利益があり,“狸谷のお不動さん”の愛称で親しまれています。【資料7~10】
入口から本殿まで約250段の石段が続く参道をはじめ,境内には狸の置物が至るところに並べられています。本尊の不動明王は“咤怒鬼(たぬき)不動明王”と呼ばれ,鬼を叱って怒り退散させてあらゆる災難を取り除く力があると厚く信仰されています。【資料6・8~10】
寺伝によると,平安京の東北の方角は鬼門にあたるため,守護神として桓武天皇勅願の不動尊を安置したのが始まりとされています。建長年間(1249~1256)に現在の本堂の洞窟に移されました。【資料1~4・9】
その後,享保3年(1718)に木食正禅朋厚(木食上人養阿)の参籠によって民間の信仰を集めましたが,明治の廃仏毀釈によって荒廃しました。【資料2・3・5~7・9,ウェブサイト1】
再興のために,昭和19年(1944)に修験道大本山一乗寺狸谷山不動院として寺法を制定し,現在の懸崖造の本殿は昭和22年(1947)に建立されました。【資料1~3・6・7・9,ウェブサイト1】
毎年1月28日に行われる“初不動”では,ガン封じに効果があるといわれる笹酒の接待があります。【資料1・8,ウェブサイト1】
また,毎年7月28日には修験者の行を伝える“火渡り祭”が催され,山伏姿の修験者と参観者が燃え尽きた火床の上を素足で渡る荒行を行います。【資料4・7・8・10,ウェブサイト1】
- 回答プロセス
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●京都関係の事典を確認・・・【資料1・2】
●寺院関係の資料を確認・・・【資料3・4】
●所在地の情報より,左京区に関する資料を確認・・・【資料5・6】
●京都の観光名所・ご利益案内の資料を確認・・・【資料7~10】
●狸谷山不動院のウェブサイトを確認・・・【ウェブサイト1】
- 事前調査事項
- NDC
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- 寺院.僧職 (185 9版)
- 民間信仰.迷信[俗信] (387 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『京都大事典』(佐和 隆研/[ほか]編集 淡交社 1984)p606“狸谷不動院”,p750“初不動”
- 【資料2】『日本歴史地名大系 27』(平凡社 2001)p129“狸谷不動院”
- 【資料3】『京都・山城寺院神社大事典』(平凡社 1997)p463~464“狸谷不動院”
- 【資料4】『京の社寺を歩く』(京都新聞社 2000)p66~67“狸谷山不動院”
- 【資料5】『史料京都の歴史 8』(京都市/編 平凡社 1985)p360“狸谷石不動”
- 【資料6】『修学院史誌』(修学院各種団体連絡会 1968)p52~54“狸谷山不動院”
- 【資料7】『京ごよみ 2018年6月号』(京都市産業観光局観光MICE推進室/企画,日商社/制作・編集 京都観光推進協議会,京都市観光協会 [2018])p1“京の人 狸谷山不動院貫主 松田亮海さんに聴く”
- 【資料8】『知れば行きたくなる!京都の「隠れ名所」』(若村 亮/著 実業之日本社 2017)p194~195“鳥居の石段を上がってガン封じ祈願へ【狸谷山不動院】”
- 【資料9】『京都「癒しの道」案内』(河合 俊雄/著,鎌田 東二/著 朝日新聞出版 2008)p27~52“第一章 山頂への旅は,心の奥への旅――狸谷山不動院”
- 【資料10】『まだまだあります京都の御朱印 2』(梓 結実/著 淡交社 2019)p108~109“狸谷山不動院”
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【ウェブサイト1】厄よけ・交通安全祈祷 真言宗修験道大本山狸谷山不動院
http://www.tanukidani.com/(令和2年9月26日確認)
- キーワード
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- 狸谷山不動院
- 咤怒鬼不動明王
- 一乗寺
- 木食上人
- 初不動
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000287546