レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年08月25日
- 登録日時
- 2018/11/17 11:01
- 更新日時
- 2018/11/28 15:53
- 管理番号
- 名古屋市鶴-2018-014
- 質問
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解決
徳川家康が幼少期の人質時代に織田信長と会っていたのか、そのことを示す資料があれば見たい。
- 回答
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『詳細図説家康記』(小和田哲男/著 新人物往来社 2010年)に「六歳の竹千代が尾張の人質となって熱田に抑留されていたころ、竹千代と信長とが会ったであろう可能性は高い。しかし、確実に会ったという記録は残されていない。」とあります。また、『信長と家康』(谷口克広/著 学研パブリッシング 2012年)に「竹千代は尾張熱田の加藤家で生活することになる。この間、少年時代の信長と会ったいわれるが、伝説以上のものではない。ただ、信長がすでに14歳~16歳の少年、熱田加藤氏と織田信秀との交流を考えると、顔を合わせる機会は何度もあったはずである。」とあります。
人質時代(天文16~18年)の徳川家康(竹千代)は数え年で6~8歳、織田信長は14~16歳(13歳のときに元服)でした。『織田信長総合事典』(岡田正人/編著 雄山閣出版 1999年)によると、織田信長は9~21歳(天文11~23年)まで那古野城を居城としています。徳川家康が、預けられていた熱田の加藤図書助順盛の屋敷や「名古屋万松寺天王坊」で織田信長と会っていた可能性はありますが、確実に会っていたことを示す記録は見つかっていないようです。
なお、前掲の『詳細図説家康記』によると、徳川家康(松平元康)と織田信長が確実にあったとされているのは、永禄5年の清洲同盟(尾三同盟)のときです。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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小和田哲男 著 , 小和田, 哲男, 1944-. 詳細図説家康記. 新人物往来社, 2010.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010788516-00 , ISBN 9784404038289 (p.174-175『信長と初めて会ったのはいつか」) -
谷口克広 著 , 谷口, 克広, 1943-. 信長と家康 : 清須同盟の実体. 学研パブリッシング, 2012. (学研新書 = [Gakken Shinsho] ; 104)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023321674-00 , ISBN 9784054052130 (p.48-49) -
岡田正人 編著 , 岡田, 正人, 1949-. 織田信長総合事典. 雄山閣出版, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002901677-00 , ISBN 4639016328 -
大石学, 佐藤宏之, 小宮山敏和, 野口朋隆 編 , 大石, 学, 1953- , 佐藤, 宏之, 1975- , 小宮山, 敏和. 家康公伝 1. 吉川弘文館, 2010. (現代語訳徳川実紀)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011052968-00 , ISBN 9784642018111 (p.28-29「戸田康光、家康を尾張へ送る」、「織田信秀、家康を万松寺に幽閉する」) -
日下英之 著 , 日下, 英之, 1930-. 熱田 : 歴史散歩. 風媒社, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002768361-00 , ISBN 4833105179 (p.118-121「家康の羽城幽閉」)
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小和田哲男 著 , 小和田, 哲男, 1944-. 詳細図説家康記. 新人物往来社, 2010.
- キーワード
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- 徳川家康
- 織田信長
- 羽城
- 万松寺
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000245956