レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/07/15
- 登録日時
- 2009/11/21 02:13
- 更新日時
- 2009/11/22 09:28
- 管理番号
- 千県中千葉-2009-0018
- 質問
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解決
目黒雅叙園(昭和6年開業)の創業者、細川力蔵について調べている。
船橋市議会議員・長谷川大氏のブログに、朝日土地興業株式会社の創業者・丹澤善利の、次のような回顧談が写されているのを知った。
「大正10年頃の事。
石油王として知られた富豪・中野貫一は、芝浦の見晴館という所で宿を取った。
その背中を流した番頭が、後に雅叙園を創業する細川力蔵。
細川は中野に、芝浦の埋立地に払い下げの話がある、とささやいた。
この入札に丹澤も参加するつもりであったが、当時逼迫していた彼は中野の財力にはかなわない。
中野に直接談じ込んだが、借地権を貰えるにとどまった。
話の発端となった細川も二万坪だかの借地権を貰い、その金で雅叙園が出来た。」とのこと。
これが本当ならば中野は細川の大恩人という事になる。
この逸話の典拠についての整った書誌や傍証となる記事が見たい。
- 回答
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当館所蔵資料『先駆者の旗 丹澤善利伝』(遠藤寛夫編著 丹澤善利伝記刊行委員会 1970)
p.241‐247に「芝浦埋立地の払い下げを請願」という項があり、質問と内容が記載されている。
なお、細川氏の名前は、ここでは力蔵ではなく由松と書かれている。記述内容は質問とほぼ同様で雅叙園を開いた話も出てくる。
由松が力蔵と同一人物であるかどうか調査したが確認できなかった。
- 回答プロセス
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質問の典拠『船橋の土地造りの今昔』は、正しい書名は『船橋土地造りの今昔』(丹澤善利著 野田経済社 1970)。当館未所蔵だったため千葉県内で所蔵している千葉市中央図書館(電話:043-287-3980)に問い合わせたところ、p95‐98に質問内容の記述があるということ。
由松が力蔵と同一人物であることを確認するため石川県関係事典、人名事典、ネット等を調査したが該当なし。
- 事前調査事項
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http://ameblo.jp/hasegawamasaru/day-20080428.html
この長谷川氏のブログによると、引用されている対談は初め『経済展望』(昭和38年6月15日号)に、「国づくりにかけた情熱と成果」として出たもので、丹澤の自伝『船橋の土地造りの今昔』(昭和38年7月20日発行)に再録された由。
しかし、タイトルだけでは所在を確認出来ず。
(インターネット最終アクセス:2009年10月21日)
- NDC
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- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
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『先駆者の旗 丹澤善利伝』(遠藤寛夫編著 丹澤善利伝記刊行委員会 1970)
(9200303350)
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『先駆者の旗 丹澤善利伝』(遠藤寛夫編著 丹澤善利伝記刊行委員会 1970)
- キーワード
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- 目黒雅叙園
- 朝日土地興業株式会社
- 創業者
- 番頭
- 芝浦
- 埋立地
- 千葉県
- 細川力蔵
- 中野貫一
- 丹澤善利
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000059859