レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年10月29日
- 登録日時
- 2009/10/29 16:25
- 更新日時
- 2009/10/29 16:25
- 管理番号
- 長崎市-2009-01
- 質問
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解決
江戸時代の長崎貿易で、取引された薬の量、取引価格などがわかる資料が見たい。
- 回答
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近世における長崎貿易での輸入品は、①生糸②織物③薬種④荒物⑤書籍に大別できる。
生糸や織物は徐々に輸入量を減少させるに至ったが、薬種・荒物は近世中期以降その輸入量を
増大させる傾向にあり、近世後期においては長崎の唐船貿易の実態は薬種貿易であったといえる。
以下の資料を提供する
1『長崎事典 産業社会編』
「近世長崎貿易輸出入品-香辛料・薬草」の項目に当時取引されていた薬草についての説明あり。(産地・効能など)
2『近世長崎貿易史の研究』
第十章「唐物」の流通ルートと価格形成-文化九年(1812)「永茂」号の場合
永茂号で取引された品名と数量、価格(元値、払値)に関する表あり(薬種あり)
3『幕末維新期長崎の市場構造』
第一節 幕末期の長崎落札貨物の動向-長崎貿易における薬種落札取引-
代表的薬種の輸入量の規模(山帰来、大黄)について記述あり
4『長崎貿易と大阪 輸入から創薬へ』
薬種ごとに、年次別の入札、落札量・落札価格等の表あり。
巻末に「輸入薬種荒物一覧」あり(江戸時代後半に輸入した薬種の品目表と注から成る)
5『長崎の唐人貿易』
慶安三年(1650)唐船70艘の輸入品目、数量表
正徳元年(1711)唐船舶載品目数量表
文化元年(1804)唐船11艘舶来品目・数量表
6『長崎薬史』
延宝元年(1673)~文化二年(1805)に輸入されていた薬種名と量に関する記述あり
7『長崎県史 史料編 第四』
「明安調方記」の復刻版 「明安調方記」についての解題もあり。
「明安調方記」とは長崎で落札した輸入品を輸送し、販売するまでの取引方法、商業慣習をはじめ、
長崎貿易に関する事項を手控の形式で叙述した書。
- 回答プロセス
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1 地域資料書架の長崎県の歴史、貿易を中心にブラウジング
2 参考文献から「明安調方記」についてわかる
- 事前調査事項
- NDC
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- 九州地方 (219 9版)
- 薬学 (499 9版)
- 貿易 (678 9版)
- 参考資料
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- 『長崎事典 産業社会編』 秋月辰一郎ほか監修 長崎文献社 1989
- 『近世長崎貿易史の研究』 中村質著 吉川弘文館 1988
- 『幕末維新期長崎の市場構造』 小山幸伸著 御茶ノ水書房 2006
- 『長崎貿易と大阪』 宮下三郎著 清文堂出版 1977
- 『長崎の唐人貿易』 山脇悌二郎著 吉川弘文館 1995
- 『長崎薬史』 長崎県薬剤師会編 長崎県薬剤師会 1978
- 『長崎県史 史料編 第四』 長崎県史編纂委員会編 吉川弘文館 1965
- キーワード
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- 長崎県
- 江戸時代
- 貿易
- 薬
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000059083