このページではJavaScriptを使用しています。お客様の閲覧環境では、レファレンス協同データベースをご利用になれません。

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
名古屋市鶴舞中央図書館 (2210001)管理番号
(Control number)
名古屋市鶴-2019-008
事例作成日
(Creation date)
2019年07月17日登録日時
(Registration date)
2019年09月13日 12時03分更新日時
(Last update)
2020年03月26日 14時37分
質問
(Question)
昔、屋台が名古屋のシンボルだった時代がありました。名古屋の屋台の歴史がわかるような資料はありませんか。
回答
(Answer)
 名古屋の屋台の歴史について通史的にまとめた資料は見つかりませんでしたが、『名古屋めしのもと 特別展』(名古屋市博物館 2015年)に「屋台(飲食設備を備えた露店)の変遷」として、露店の自治団体が創立された昭和2年から最後の露店が廃業した昭和48年までの略歴があります。その他、『尾張名所図会』や『大正昭和名古屋市史』などに当時の夜店・露店・屋台店についての記述があります。

(1)屋台店のはじまり
 『日本大百科全書 23』(小学館 1988年)には、屋台店は「江戸の明和年間(1764~72)ごろに出現し(中略)明治以後は都市の発展に伴い全国的に広がった」とあります。しかし、名古屋に屋台店が出現した時期について言及した資料は見つかりませんでした。

(2)江戸時代の夜店
 享和2年(1802)に名古屋を訪れた曲亭馬琴の旅行記『羇旅漫録』には、夏日納涼として広小路薬師前に「数十件の出茶店みせ物芝居等ありてはなはだにぎはへり」とあります。この『羇旅漫録』を引用した「広小路夜見世」の図が天保15年(1844)刊の『尾張名所図会 前編巻之一』に屋台店も描かれています。また、本文には「夏月納涼の頃は、貴賎袖をつらねて群集し、辻売の夜店・茶店の燈火赫奕として、遊興に夜の更くるを知らず、実に夜陰の壮観なり」とあります。

(3)明治時代の夜店
 明治35年10月発行の雑誌『文藝倶楽部』に掲載された「名古屋の伊勢」(『大正昭和名古屋市史 商業編(上)』に引用あり)には、当時の夜店の様子についての記述があり、「広小路の夜店は是非名古屋風景の一つに数へねば成らぬ」とも書かれています。

(4)昭和初期の夜店・露店
 昭和7年発行の『百萬・名古屋』に当時の街頭の野台店(屋台店)の食べ物が列挙されています。また、『大正昭和名古屋市史 商業編(上)』には、昭和10年頃の商店街の概要があり、そのうち広小路通・大須門前通・大松通商店街については「夜店・露店」の営業日と営業時間・店数・業種が書かれています。

(5)戦後の屋台
 『名古屋なつかしの商店街』には、名古屋タイムズに掲載された商店街のイラストや昭和24年~昭和45年の写真があり、その中に昭和38年の広小路の屋台などの写真があります。

(6)名古屋のシンボル
 『どうする21世紀 Part1』によると、昭和59年の東海ラジオ放送の番組「黒川紀章のスーパーインタビュー」において、浅井愼平氏が広小路の屋台について「あの屋台は名古屋のシンボルでしたね。ああいうものをどっか残しておいても良いと、僕は思いますね。」と発言しています。
回答プロセス
(Answering process)
まず『名古屋市史』・『大正昭和名古屋市史』・『新修名古屋市史』を確認し、『大正昭和名古屋市史 商業編(上)』の商店街の記述の中で「夜店・露店」について書かれていることがわかり、さらに『大正昭和名古屋市史 商業編(上)』の注釈で『尾張名所図会』や『羈旅漫録』、雑誌『文藝倶楽部』にも露店・夜店のことが書かれていることを知りました。

次に、「商店街」をキーワードに調査して『名古屋のなつかしの商店街』が、戦前の名古屋の観光案内・ガイドブックにあたり『百萬・名古屋』が見つかりました。

名古屋市博物館で「名古屋めし」に関する展覧会があったことを記憶していたことから、名古屋市博物館の図録を調べてみると、『名古屋めしのもと 特別展』に「屋台(飲食設備を備えた露店)の変遷」の簡単な年表があることがわかりました。

インターネットで「名古屋 屋台 シンボル」をキーワードに調べると、黒川紀章の著作に名古屋の屋台への言及があることがわかり、『どうする21世紀 Part1』が見つかりました。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
商業経営.商店  (673 9版)
参考資料
(Reference materials)
名古屋市博物館 編 , 名古屋市博物館. 名古屋めしのもと : 特別展. 「名古屋めしのもと展」実行委員会, 2015.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I027232537-00  (p.112-115)
日本大百科全書 23 (もねーりこ). 小学館, 1988.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001936232-00 , ISBN 4095260238 (p.175)
日本随筆大成編輯部 編. 日本随筆大成 第1期 1. 吉川弘文館, 1975.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001238218-00  (p.188)
名古屋市. 大正昭和名古屋市史 第3巻 (商業篇 上). 名古屋市, 1954.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000871466-00  (p.560-578)
島洋之助 編 , 島, 洋之助, 1895-1961. 百萬・名古屋 復刻版. 『百萬・名古屋』復刻実行委員会, 2012.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024235325-00  (p.149-151)
名古屋タイムズ・アーカイブス委員会 編 , 名古屋タイムズアーカイブス委員会. 名古屋なつかしの商店街 : 昭和イラストマップ. 風媒社, 2014. (爽BOOKS)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025620493-00 , ISBN 9784833101608 (p.67)
黒川紀章 編 , 黒川, 紀章, 1934-2007. どうする21世紀 : スーパーインタビュー part 1. エフエー出版, 1985.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001821510-00 , ISBN 4900435120 (p.99)
黒川紀章 著 , 黒川, 紀章, 1934-2007. 黒川紀章著作集 第12巻(対談). 勉誠出版, 2006.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008348955-00
キーワード
(Keywords)
露店
夜店
屋台
商店街
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
団体
登録番号
(Registration number)
1000261353解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
Twitter

このデータベースについて
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。詳細

活用法

刊行物・グッズ
新着データ
最近のアクセスランキング
レファ協PickUP!