レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/03/13
- 登録日時
- 2011/01/17 02:00
- 更新日時
- 2011/01/21 15:55
- 管理番号
- 6000001841
- 質問
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解決
着物の歴史で「紋付が黒留袖と喪服にわかれた」といった内容が書かれている読みやすい資料がみたい。
- 回答
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当館所蔵資料より、「紋付」「黒留袖」「喪服」などの歴史について書かれている以下の資料を紹介。
資料1:明治維新以来30年頃(日露戦争も過ぎてから)までは、紋付でさえあれば吉凶の儀式着に通用していた。それ以降から吉事に紋付のみはさけられ、有模様紋付が吉用儀式着となったとある。
資料2:p20「黒留めそで」より、明治初期に「縮緬か羽二重黒五つ紋付きすそ模様に白羽二重の重ね。ただし黒紋付きのほか色ものでもよい。帯は丸帯」というような法令が発令されて、いわゆる黒留そでがミセスの第一礼装となり現在にいたった」とある。また、p32「黒喪服」の項目もある。
資料3・4:p453~454「紋付」より、紋付が一般に礼服として定まったのは、明治維新以後、裃が廃止されてからである。女子は、黒縮緬染抜五つ紋付裾模様二枚襲に糸錦などの丸帯、帯留は白の丸絎とされたとある。また、p753~754「留袖」の項目もある。
- 回答プロセス
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自館OPACで、「紋付」「留袖」などのキーワードで検索。また、服装(383)、着物(593)の書架にも直接あたり調査。
以下の資料は調査済み資料。
・『きものの基本と常識』(中央公論社)
・『現代きもの講座』(ブティック社)
・『きものと裂のことば案内』(小学館)
・『日本のきもの』(中央公論社)
・『家族と死者祭祀』(早稲田大学出版部)
・『江戸服飾史談』(芙蓉書房出版)
・『別冊太陽 きものの美』(平凡社)
・『服装の歴史』
・『よそおいの民俗誌』(慶友社)
<参考>
・〔Wikipedia:紋付〕http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%8B%E4%BB%98(最終確認2010/6/18)
紋付・・・家紋の入った着物のこと。紋服(もんぷく)ともいう。特に男物の紋付小袖の略称として用いる。
・〔Wikipedia:留袖〕http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%99%E8%A2%96(最終確認2010/6/18)
留袖・・・留袖は、既婚女性が着用する最も格の高い礼装。着物の格においては第一礼装。結婚式などに既婚の親族女性が身につけることが多い「黒留袖」は、地色が黒、濱縮緬や丹後縮緬などの地模様のない縮緬を用い、裾に模様が入っており背中・両後ろ袖・前胸元に合計五つの家紋が入る。
- 事前調査事項
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【資料5】のp12「喪服」、p96~97「紋付」は複写済。
- NDC
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- 衣食住の習俗 (383 8版)
- 衣服.裁縫 (593 8版)
- 参考資料
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- 日本衣服史,永島 信子/著,芸艸堂,1968, (1968、p650~655「婦人和装」 【資料1】)
- きもの入門,装道きもの学院/編,主婦と生活社,1978, (1978、p20「黒留めそで」、p32「黒喪服」 【資料2】)
- 服装大百科辞典,上巻,服装文化協会/編,文化服装学院出版局,1969, (1969、p753~754「留袖」 【資料3】)
- 服装大百科辞典,下巻,服装文化協会/編,文化服装学院出版局,1969, (1969、p453~454「紋付」 【資料4】)
- 日本大百科全書,23,小学館,1988, (1988、p96~97「紋付」、p12「喪服」 【資料5】)
- キーワード
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- 着物(キモノ)
- 紋付(モンツキ)
- 留袖(トメソデ)
- 喪服(モフク)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000076632