レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 栃木県立図書館 (2110002) | 管理番号 (Control number) | r061 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
事例作成日 (Creation date) | 2006/08/25 | 登録日時 (Registration date) | 2007年03月16日 02時11分 | 更新日時 (Last update) | 2007年03月16日 02時11分 | |||
質問 (Question) | 「マレーシア」及び「インドネシア」の宛字について知りたい | |||||||
回答 (Answer) | 1 地名や人名の宛字について ・ 戦前は、海外の地名や外国人の人名等も漢字を用いた宛字で表現していたようです。 ・『あて字用例辞典』(杉本つとむ/編 雄山閣出版 1994) 巻末「あて字概説」あて字文化の終焉-明治以降-(p486~)によれば、 「ヨーロッパ系の外来語(音訳語)について、江戸時代には借音語で真名表記を主とし、幕末~明治期にかけては借義語による創作が実施され、やがて片仮名表記で統一されていったとされています。また、「あて字」について、「もっとも、その一部の動植物名は昭和にまでかなり一般的であったが、敗戦後は消滅させられた。」 と記されています。 ・『宛字外来語辞典』 (宛字外来語辞典編集委員会/編 柏書房 1991) この資料の例言によれば、収録範囲は、近世から近代(明治期まで)とし、地名・人名は昭和10年代までとしています。 2 「マレーシア」について ・「馬来西亜」 出典:『宛字外来語辞典』(宛字外来語辞典編集委員会/編 柏書房 1991) 3 「インドネシア」について ・『宛字外来語辞典』他、言語分野、地理・地名分野の各種参考書に該当ありません。 ・『ミリオーネ全世界事典 9』( 吉原俊一/責任編集 学習研究社 1981) の「インドネシア」の項によると、 「インドネシアという名称は、独立を達成するまでは、地理的な意味しかもたず、(中略)1945年8月に、いわゆる45年憲法が発布され、50年8月にインドネシア共和国暫定憲法が施行された。」 とあります。1945年がインドネシア共和国の独立宣言の年となります。 したがって、上記『宛字外来語辞典』や戦前の『国民百科大辞典 1』( 冨山房百科辞典編纂部/編 富山房 1934)を調査しても「インドネシア」の宛字は該当ありません。 4 国立国会図書館の所蔵資料から ・国会図書館が所蔵するインドネシア語と中国語の辞書に『印尼中華大辞典』(タイトルよみ インジ チュウカ ダイジテン: 李毓凱編 増編本 出版地 椰城(Djakarta) 国民書局)というものがあります。 ・『日中辞典 第2版』( 北京・対外経済貿易大学/共同編集 北京・商務印書館/共同編集 小学館/共同編集 小学館 2002)によれば、 中国語では、「印度尼西*」(*は「亞」の簡体字) 略して「印尼」と書くことがわかりました。 しかし、日本語の宛字は確認できませんでした。 | |||||||
回答プロセス (Answering process) | ||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ||||||||
NDC |
| |||||||
参考資料 (Reference materials) | ||||||||
キーワード (Keywords) |
| |||||||
照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||
備考 (Notes) | ||||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 言葉 | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | |||
登録番号 (Registration number) | 1000033988 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |