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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000176643
提供館
(Library)
岩手県立図書館 (2110044)管理番号
(Control number)
岩手-230
事例作成日
(Creation date)
2014年08月20日登録日時
(Registration date)
2015年07月02日 13時35分更新日時
(Last update)
2015年07月25日 14時53分
質問
(Question)
「盛岡さんさ」(あるいは「さんさ踊り」)にでてくる「さんさ」という言葉について、つぎのことを知りたい。①「さんさ」の意味、語源。②南部牛追い唄の「サンサアーエー」や外山節の「コラサーアアノサーンサァー」は、「さんさ」にかかわりがあるか。③宮城県民謡「さんさ時雨」の「さんさ」の意味。また「さんさ」との関係。
回答
(Answer)
①「さんさ」の意味、語源。

『日本国語大辞典』には、「さんさ」の項目に“俗謡や民謡のはやしことば”とあり、「さんさおどり」についても“「さんさ」というはやしことばがあるところからの称”としている。そのほか、「さんさ」の語源としていくつか説がある。

『日本国語大辞典 第6巻』
⇒p299「さんさ」
⇒p302「さんさおどり」
『増補版 盛岡の民俗芸能』
⇒p69~70「三本柳さんさ踊り」
“さんさ(参差)入り乱れて踊ったのがはじまり”
⇒p81~82「大宮さんさ踊り」
“住民が喜んで岩石を囲み手に笹を持って踊ったのが笹踊り、言葉がなまってさんさ踊りの始まりだと伝えられている。またある和尚が修行中の坊主を集めて、皆踊れサーサと声をかけて始めたのが、さんさ踊りになったとも言われている。”
⇒p85~86「山岸さんさ踊り」
“殿様は大いに喜び「サァサ踊れ、サァサ踊れ」と、自らも踊りの中に入って楽しまれた。その時の「サァサ」が「さんさ踊り」の名になったという。”
⇒p101~102「澤目さんさ踊」
“さんさ踊りは本来33種の踊りがあってサンサ(三十三)踊りと云われていたという。”
『盛岡さんさ物語』
⇒p.49「「さんさ」って、どんな意味?」
“『日本民謡辞典』によれば、「サンサヨー」というはやし言葉からきた名称であろうとしています。『日本民謡集』を著した町田嘉章も、「サンサは囃子詞より出。(略)」と記し、「さんさ」が近世において囃子詞として慣用されてきたところからの名称としており、これが通説になっています。”
※このほか、『増補版 盛岡の民俗芸能』で紹介した4つの説にも触れている。

②南部牛追い唄・外山節と「さんさ」。

岩手県の民謡に関する資料を調査したが、南部牛追い唄・外山節の「サンサ」「サーンサァー」の意味について記載のある資料は確認できなかった。ただし、①で触れたとおり「サンサ」は、囃子詞としてよく民謡に使われる言葉であり、「さんさ踊り」の名称についても囃子詞を由来とする説がある。

③「さんさ時雨」の「さんさ」。

「さんさ時雨」には諸説あり。「さんさ」について触れられている資料を紹介する。

『口訳日本民謡集』
⇒p60~61「さんさ時雨」
“「さんさ」はうたい出しの囃し詞が、下のことばとつながって、「さんさ時雨」で一つのことばと感じられていったもの”
“「さんさ」という囃し詞自体は、おそらく一音の囃し詞「サ」を重ねた「ササ」に撥音や促音がはいって「サンサ」とか「サッサ」になっていったもの”
『日本民謡集』
⇒p65~67「さんさ時雨」
“サンサは囃子詞より出。(略)さんさ踊等サンサ節系統の民謡”
『国文学研究資料館講演集4』
⇒p47~64「さんさ時雨考」※該当部分はp56
“「さっさ」から「さんさ」に変化したのは(略)元禄前後から化政期にかけての流行小歌に常用の囃子詞の影響によるものではないかと思われます。現在の民謡なんかでも、(略)南部の沢内地方の「さんさ踊」として「さんさ踊らば品よく踊れ、サンサ、秋が来たらば嫁に取ろ、サンサ」という風に歌い出しと歌の終わりに、このサンサという囃子詞の付いた例がたくさんあります。”
『新撰陸奥風土記』
⇒p65~66「さんさしぐれ」
“さんさ時雨の説我友大屋士由曰さんさ時雨は少々(ささ)時雨にてさゝと降時雨也細雨を云”
『宮城県史 19』
⇒p.385~418「さんさ時雨考」※該当部分はp418
“「さんさ時雨」の「さんさ」を採り、いかにもその源流かの如き疑惑をもたせている唄に、「さんさ節」というのがあるが、歌詞の中に「さんさ」という補助語が挿入されているにすぎない。(略)その他、「さんさ節」は三重県・岩手県に、濁音の「ざんざ節」は静岡県に、「さんさ踊」というのが岩手県・愛知県・対馬にあるが、「さんさ時雨」と関連をもつものとは考えられない。”
回答プロセス
(Answering process)
・国語辞典で「さんさ」という語を調べる。

・当館郷土資料「さんさ踊」関係資料を調査。地域によって、「さんさ」の意味や語源に違いがあることを確認。

・民謡関係資料で、「南部牛追い唄」「外山節」「さんさ時雨」を調査。「南部牛追い唄」「外山節」については、「さんさ」とのかかわりについて、確認出来ず。

・「宮城県史」なども調査した。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
風俗習慣.民俗学.民族学  (380 9版)
地理.地誌.紀行  (290 9版)
辞典  (813 9版)
参考資料
(Reference materials)
『日本国語大辞典 第6巻』小学館国語辞典編集部∥編集 小学館∥出版 2001年, ISBN 4095210060 ( http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003013601-00 )
『増補版 盛岡の民俗芸能』増補版『盛岡の民俗芸能』発刊委員会∥編集 盛岡市無形民俗文化財保存連絡協議会∥編・発行 2010年 ( http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010873318-00 )
『盛岡さんさ物語』盛岡さんさ踊り実行委員会∥出版 1998年 ( http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002742500-00 )
『口訳日本民謡集』仲井 幸二郎∥著 蒼洋社∥出版 1999年, ISBN 4273031019 ( http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002890133-00 )
『日本民謡集』町田 嘉章・浅野 建二∥編 岩波書店∥出版 2004年, ISBN 4000072455 ( http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007479091-00 )
『国文学研究資料館講演集 4』国文学研究資料館整理閲覧部参考室∥編集 国文学研究資料館∥出版 1983年, ISBN 4875920059 ( http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001634802-00 )
『新撰陸奥風土記』保田 光則∥著 歴史図書社∥出版 1980年 ( http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000972939-00 )
『宮城県史 19』宮城県史編纂委員会∥編 宮城県史刊行会∥出版 1956年 ( http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000869582-00 )
キーワード
(Keywords)
さんさ
さんさ踊
南部牛追い唄
外山節
さんさ時雨
囃子詞
民謡
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
言葉
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000176643解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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