レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年06月09日
- 登録日時
- 2021/02/03 11:26
- 更新日時
- 2021/08/11 16:35
- 管理番号
- 埼久-2020-068
- 質問
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未解決
1918年から1920年に流行したスペイン風邪が終息したメカニズムを知りたい。
- 回答
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質問に該当する、具体的な記述のある資料は見つからなかった。
- 回答プロセス
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1 自館目録を〈フルテキスト:スペイン風邪〉で検索する。
2 NDC分類〈493.87〉の棚を確認する。
『人類対インフルエンザ』(トム・クイン著 朝日新聞出版 2010)
p165「しかし12月末には、インフルエンザは確実に世界から消えていこうとしていた。最初に現れた時と同じように、速やかに、どこへともなく。」、「インフルエンザはなぜこれほどあっさりと消滅してしまったのだろう?」として「ウイルスと宿主(または犠牲者)との間では一種の覇権争いが行われているわけだが、ある時点で、ウイルスが増殖を続けていくのに必要な宿主が足りなくなる。これはスペイン風邪のような強毒性のウイルスでは特に起こりやすい。その時点で、パンデミックは自然消滅に向かうのだ。」とあり。
『インフルエンザの世紀 「スペインかぜ」から「鳥インフルエンザ」まで』(加地正郎著 平凡社 2005)
p64「Hsw1N1ウイルスは、既述したとおり、1918年に猛威をふるったインフルエンザ-スペインかぜの病原である」とあり。
p65-67「フォート・ディックス小流行」に「76年1月から翌月にかけて13例にHsw1ウイルス感染が確認され(中略)ところがその後、Hsw1ウイルスの流行はぱったりと止んでしまった。すなわちHsw1ウイルスは、また忽然と姿を消したのだ。はっきりしているのは、確たる情報が得られないまま、台風のような大騒動をあとに残して、どこかへ去っていってしまったということだけで、どのような理由で姿を消したかは、いまだに謎のままである。」とあり。
『インフルエンザパンデミック』(河岡義裕[ほか]著 講談社 2009)
p70「一九一八年に大流行したスペイン風邪ウィルスのRNAを解析したところ、もともとは水禽類で流行していた鳥インフルエンザウィルス(HINI亜型)を構成する八本のRNA文節に由来することが明らかになった。このHINI亜型インフルエンザウィルスは一九一八~一九一九年にわたって世界中で大流行を繰り返した後、徐々に病原性を弱めて、毎年流行を繰り返す季節性インフルエンザとなって定着し(後略)」とあり。
p71「H"N2亜型のウィルスは、それまで一大勢力だったHINI亜型のウィルスを完全に駆逐してしまった。」とあり。
3 《国立国会図書館オンライン》(https://ndlonline.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)を〈スペイン風邪〉で検索する。
4 《国立国会図書館レファレンス協同データベース》(http://crd.ndl.go.jp/reference/ 国立国会図書館)を〈スペイン風邪〉で検索する。
「大正7(1918)年から大正9(1920)年にかけて世界的に大流行したインフルエンザ(スペイン風邪)について、日本国内における患者数、死者数、死亡率を知りたい。あわせて、当時のマスクの普及状況や、使用の様子がわかる資料があれば教えてほしい。」(国立国会図書館 https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000282266)
「天然痘、スペイン風邪についての本を探している。」(いわき市立いわき総合図書館 https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000163890)
「スペイン風邪について、流行した年、世界/日本での死者数が知りたい。」(岐阜県図書館 https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000028791)
5 4の情報の参考資料を確認する。
6 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈スペイン風邪〉で検索する。
《国立感染症研究所》(https://www.niid.go.jp/niid/ja/index.html 国立感染症研究所)
「インフルエンザ・パンデミックに関するQ&A」(http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/pandemic/QA02.html)中「Q2. 過去におこったインフルエンザ・パンデミックにはどのようなものがありますか?」に、「スペインインフルエンザ(1918-1919)」があるが該当する記述なし。
7 《医中誌Web》(医学中央雑誌刊行会)を〈スペイン風邪〉〈統制語:インフルエンザウイルスA型H1N1亜型〉で検索する。
〈その他調査済み資料〉
『インフルエンザ・ウイルス スペインの貴婦人 スペイン風邪が荒れ狂った120日』(リチャード・コリヤー著 中村定訳 清流出版 2005)
『四千万人を殺したインフルエンザ スペイン風邪の正体を追って』(ピート・デイヴィス著 高橋健次訳 文藝春秋 1999)
『インフルエンザ大流行の謎』(根路銘国昭著 日本放送出版協会 2001)
『新型インフルエンザ 世界がふるえる日』(山本太郎著 岩波書店 2006)
『インフルエンザ 新型ウイルスはいかに出現するか』(中島捷久[ほか]著 PHP研究所 1998)
『新型インフルエンザパンデミックの黙示録 一人の医師の論理学的考察』(羽田囘著 せせらぎ出版 2012)
『インフルエンザ・ハンター ウイルスの秘密解明への100年』(ロバート・ウェブスター著 田代眞人[ほか]監訳 岩波書店 2019)
『感染症は世界史を動かす』(岡田晴恵著 筑摩書房 2006)
『ウイルスの手帳』(田爪正氣[ほか]著 研成社 2004)
『医学のあゆみ 219巻10号』(医歯薬出版 2006.12)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2020年6月9日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 内科学 (493 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- スペイン風邪
- インフルエンザ
- 医学-歴史-20世紀
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 健康・医療
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000293429