レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年06月12日
- 登録日時
- 2011/02/15 12:47
- 更新日時
- 2011/02/15 12:47
- 管理番号
- 9000006512
- 質問
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解決
金光明最勝王経の四天王護国品を見たい。
- 回答
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金光明最勝王経は金光明経の義浄(唐)による漢訳。金光明経は、法華経、仁王般若経とともに鎮護国家の三部経の1つ。『大正新脩大蔵経』第16巻 経集部(大正新脩大蔵経刊行会 1964年)に金光明最勝王経の漢訳が掲載。また、書き下し文が『昭和新纂国訳大蔵経』第4巻 経典部 第4巻(昭和新纂国訳大蔵経編輯部編 1928年)に掲載されている。詳細については照会資料をご覧ください。
- 回答プロセス
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1.『大蔵経全解説大事典』(鎌田茂雄ほか編 雄山閣出版 1998年)の巻末の全典籍索引から「金光明最勝王経」を検索すると、金光明最勝王経は金光明経の異訳で、最勝王経、金光明最帝王経ともいい、「四天王護国品」は巻6であることがわかる。また『大正新脩大蔵経』の第16巻経集部3に掲載があることがわかる。
2.『大正新脩大蔵経総目録』(大蔵出版編集部編 大蔵出版 2007年)で「金光明最勝王経」を引くと、掲載ページは『大正新脩大蔵経』第16巻経集部3のp430であることがわかる。
3.『大正新脩大蔵経』第16巻 経集部(大正新脩大蔵経刊行会 1964年)のp430から金光明最勝王経の掲載があり、巻第6の四天王護国品はp427-432に掲載されている(ここに掲載されているのは漢訳である)。
4.書き下し文を探すこととし、『昭和新纂国訳大蔵経』(昭和新纂国訳大蔵経編輯部編 1928年)を見ていくと、第4巻のp409に金光明最勝王経巻 四天王護国品の書き下し文が掲載されていた。
- 事前調査事項
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『国史大辞典』第6巻(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1985年)の「金光明最勝王経」の項に、「『(大正新脩)大蔵経』一六所収」とある。
- NDC
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- 経典 (183 9版)
- 参考資料
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- 『大正新脩大蔵経』第16巻 経集部(大正新脩大蔵経刊行会 1964年) (p427-432)
- 『昭和新纂国訳大蔵経』第4巻 経典部 第4巻(昭和新纂国訳大蔵経編輯部編 1928年) (p101-119)
- キーワード
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- 金光明最勝王経
- 金光明経
- 四天王護国品
- 経典
- 仏教
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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・『総合佛教大辞典』(総合佛教大辞典編集委員会編集 法藏館 2005年)によると、金光明経には5本の漢訳があり(現存しているものは3本)、そのうちの1つが、唐の義浄による金光明最勝王経(703年)である。また、内容は、仏の法身が不滅であること、三身の別、菩薩十地の修行、金光明懺悔法の功徳などを説き、国王が正法を行えば、四天王が守護するという。法華経、仁王般若経とともに鎮護国家の三部経の1つ。この経により、日本では国分寺(金光明四天王護国之寺)、四天王寺が建立され、最勝会などが行われた。
・金光明最勝王経の参考文献(所蔵資料)としては、『古代国家と仏教経典』(田村円澄著 吉川弘文館 2002年)所収の「『金光明最勝王経』(『最勝王経』)」、『日本仏教史』第1巻 上世篇(辻善之助著 岩波書店 1969年)p182-214(国分寺の創設)がある。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 仏教
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000078052