レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/11/02
- 登録日時
- 2019/02/09 00:30
- 更新日時
- 2019/02/09 16:29
- 管理番号
- 参調 18-0053
- 質問
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解決
貴館に所蔵しております資料の中で、各漢文の本文(できるかぎり原文)と現代語訳、漢字の読み(ルビ)が掲載されているか。
『漢書』「元帝紀第九」(資料番号1101365961)
『漢書』「匈奴伝第六十四下」(資料番号1101365987)
『後漢書』「南匈奴列伝第七十九」(資料番号1101366076)
『白氏文集』「李夫人」(漢武帝)
漢書・後漢書については、該当箇所が掲載されていそうなものをあらかじめOPACにより検索した。本文がどのようになっているのかわからないため、調査をお願いします。白氏文集に関しては該当箇所が何巻にあたるか不明のため、調査をお願いします。
- 回答
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資料の内容を調査。
①『漢書 上巻』(資料番号1101365961)
「元帝紀第九」は81~88ページ。現代語訳のみ。(白文(漢文の原文)、訓読文(白文に訓点(返り点・送り仮名・句読点など)をつけたもの)、書き下し文(訓点にしたがって、漢字仮名混じりで書いた歴史的仮名遣いの日本文)はなし。)
②『漢書 下巻』(資料番号1101365987)
「匈奴伝第六十四下」は303~320ページ。『漢書 上巻』と同様に現代語訳のみ。
③『後漢書 3』(資料番号1101366076)
「南匈奴列伝第七十九」1560~1578ページ。訓読文のみ。(訓点つき和刻本の正史を影印したもの。)
④「白氏文集」は『新釈漢文大系』に収録されている。15冊あり、「李夫人」が収録されているのは『新釈漢文大系 97 』の『白氏文集一』714~721ページ。
解題のあとに訓読文、書き下し文(漢字には全てルビがあり)、通釈(これが現代語訳)、語釈(言葉の意味)、余説(補足説明)がある。
④については、白文はないが、ほぼ要望に沿うもの。
③については、指定のあった資料は訓読文のみ。
当館で所蔵している岩波書店刊の『後漢書 第九冊』(資料番号1108469436)を見たところ、書き下し文(漢字の半分ほどにルビあり)、白文(句読点はあるが、返り点、送り仮名はない)、注釈があった。(注釈の「適宜必要と思われる箇所」には現代語訳があり)
指定のあった資料よりは要望に沿うものかと思われるが、「南匈奴列伝第七十九」が掲載されている『後漢書 第九冊』(資料番号1108516657)は現在貸出中のため、提供できない。
インターネット検索エンジンで検索し、ウィキペディアの「南匈奴」の項に参考文献として紹介されていた『北アジア史研究 匈奴篇』が当館所蔵資料だったため内容を確認したところ、「訳註後漢書南匈奴伝」が掲載されていた。『後漢書 3』の訓読文と照らし合わせたところ、ほぼ一致したため、現代語訳であると判断。
①②については、白文、訓読文、書き下し文が掲載されている資料は見つからなかった。
当館には未所蔵だが、③『後漢書 3』と同じ「和刻本正史」シリーズに『漢書』(全2冊)があるため、こちらに訓読文のみ掲載されている可能性がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国 (222 7版)
- 参考資料
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- 1 漢書 上巻 帝紀 表 志 班固∥[撰] 小竹武夫∥訳 筑摩書房 1977.6 222.042/HA/1
- 2 漢書 下巻 列伝 班固∥[撰] 小竹武夫∥訳 筑摩書房 1979.11 222.042/HA/3
- 3 後漢書 3 范曄∥撰 古典研究会 汲古書院(発売) 1972 222.0428/G/3
- 4 新釈漢文大系 97 白氏文集 明治書院 2017.5 082/SH/97
- 5 北アジア史研究 匈奴篇 内田 吟風∥著 同朋舎・出版部 1975.9 229.1/U
- 1 後漢書 第9冊 列伝 [范/曄?撰] 吉川/忠夫?訓注 岩波書店 2005.5 222.0428/G/9
- キーワード
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- 漢文
- 漢書
- 後漢書
- 白氏文集
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事項調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000251562